24ページ 輝(キラリ)人 第159回 剣道7段を取得した人 八幡平市剣道スポーツ少年団 指導顧問 鈴木和由さん。72歳。白屋行政区。 西根第一中学校、一戸高校を卒業。埼玉県で造園の修業をした後、帰郷して鈴木造園を立ち上げました。冬場の仕事として、結婚後、26歳でスズキ生花店を開業しました。生花店は3年前、長男に経営を譲りました。 剣道スポーツ少年団の練習は週3回です。1人1人の性格に寄り添った指導をモットーに、初代代表から受け継いだ教え「優しさが力を伸ばす」を大切にしています。 好きな樹木は「松」です。鈴木さんは、「松は、愛情をかければかけるほど良く育つから、子どもと一緒だよね」と微笑みます。 挑み続ける姿を子どもたちに 「昇段できた喜びよりも、指導してもらった先生方にようやく恩返しができたという感謝の気持ちが大きかったですね」。そう穏やかに振り返るのは、6年11月に剣道7段に昇段した鈴木和由さん。長年、剣道スポーツ少年団で子どもたちの指導に携わりながら、自身も鍛錬を重ね、6度の挑戦で、本市、滝沢市と岩手郡内3町を含めても10人といない高みへたどり着いた。「今後は、極めて難しいと分かっていますが、最高位の8段にも挑戦したい」と力を込める。 「胴着をつけ、凛と背筋を伸ばす姿が格好良くて」と、西根一中への入学と同時に剣道を始めると、高校卒業まで熱心に打ち込んだ。卒業後は造園の修業で剣道を離れたが、自身で造園業を立ち上げた頃、当時の旧西根町剣友会に誘われ、再び竹刀を握った。 西根町で第1号のスポーツ少年団「西根町剣道スポーツ少年団」の発足が始まり。故・高橋重吉初代代表らとともに、昭和52年3月15日の発足当初から指導してきた少年団は、来年3月で50周年を迎える。 指導において大切にするのは、礼儀と、1人1人に寄り添うこと。かつて、思うようにできない教え子に「上手にできなくても、道具を背負って稽古場に来たこと自体が立派なんだよ」と声を掛けると、その子は認められたうれしさに涙を流したと話す。「厳しく鍛え、勝つ喜びを教えることも1つ。でも、優しく包み、剣道を楽しいと思ってもらうことが大事」と力を込め、「剣道は人づくり。子どもに教えているようで、私が子どもから教えられることもたくさんある。一方的ではなく、互いに学び合うから続けられる」とも。 3年前にスポーツ少年団の代表を後任に引き継ぎ、現在は指導顧問として、造園業のかたわら、子どもたちと向き合う鈴木さん。「7段に昇段したことは、ゴールではない」と言い、次は称号「教士」の試験に挑み、その先の、最高段位である8段への挑戦も見据える。「大事なのは継続です。指導者自身が自分を成長させ、挑み続ける姿を子どもたちに見せたい」と、今日も、孫のように年の離れた子どもたちと竹刀を交え、自らの心と技を磨き続ける。 注記。称号とは、技術的力量を示す「段位」とは別に、剣理、つまり指導力や識見を備えた人に与えられるもの。称号は3種類で、6段保有者に「錬士」、7段保有者に「教士」、8段保有者に「範士」が、それぞれ試験を経て与えられる。 写真の説明。「礼」をもって始まり、「礼」をもって終わる、市剣道スポーツ少年団の練習。 編集後記 キラリで、子どもたちに剣道を教えて50年になる鈴木さんを取材しました。凛と背筋を伸ばし、鈴木さんと真正面に向き合って指導を受ける剣道スポーツ少年団の皆さん。練習の始まりと終わりはもちろん、練習会場への出入りの際にも一礼する姿が、とてもかっこよくて清々しかったです。 智。 姉妹都市の宮古市さん、4ページ参照は、地域の文化や自然環境を表現する色を「浄土ヶ浜エターナルグリーン」と定め、その魅力を広く発信するシティプロモーションに取り組んでいます。本号では、姉妹都市締結20周年記念号の意味を込め、24ページすべてをグリーン系で配色してみました。 千。