4から5ページ  ミラノコルティナ2026冬季オリンピック クロスカントリー競技3種目に出場 土屋正恵選手が大会結果を報告  ミラノコルティナ2026冬季オリンピックのクロスカントリー競技に出場した、本市出身の土屋正恵選手(所属は弘果SRC)が3月27日に八幡平市役所を訪れ、佐々木市長に大会結果を報告しました。  訪問に併せて、大会で感じたことや今後の予定、子どもたちに伝えたいことを伺いましたので併せて紹介します。  表敬訪問とインタビューの内容を合わせ、要約しています。 (市長)おかえりなさい。そして、来ていただいて本当にありがとうございます。地元の五日市地区の皆さま、市民の皆さまが大きな応援をしまして、土屋選手が頑張る姿から、感動をいただきました。土屋選手は市民の誇りです。  ありがとうございます。  前回の北京オリンピックは、あっという間に終わってしまったんですけれども、今回は1年前から派遣基準を突破していたので「私はこのオリンピックに出るんだ」っていう気持ちでオフシーズンから準備して望んだオリンピックでした。  3種目に出場して、初戦のスキーアスロンは、言ってしまえば前回と同じ。4年前と順位が変わってなくて、正直「自分って、この4年間成長できてなかったのかな」って、思ったりもしたんですけど、このオリンピックまでの取り組みを振り返って、成長できた部分が確かにあるので、それをしっかりと残り2種目で発揮しようっていう気持ちで次の10キロフリーに臨みました。目標の10位以内に入るのは難しかったのですが、自分の中では頑張れたな、満足だなっていう風に思えたフリーでした。最後の50キロクラシカルは、ゴールできるかどうか不安だったんですけれども、しっかりと最後まで走りきれました。  この50キロ、最初は、日本人女子で初出場っていうことの実感が全然無くて、でも、ゴールできた時に「自分が初めてなんだな」「すごいことやったのかな」って実感が沸いてきました。 「クロカンって、かっこいいなぁ」って思えた大会だった  今まで自分は、クロカンのことを「どうやって走ったら、こう、速く走れるかなぁ」という視点でしか見ていなかった。けど、オリンピックで海外選手の走りを見て、初めて、自分がやってるクロカンって、素直に「カッコいいなぁ、すごいなぁ」って心の底から思えたんですよね。自分も同じ競技をしているのに。そこで、自分の中には、競技に対する誇りがすごいあるんだな、って今回のオリンピックで気づいて、何で日本でもっと広まらないんだろうってすごい思いました。 「自分がやっていることってカッコいいんだ」って、もっとみんなに言いたいですね。  50キロは、45人しか出ていない中での23位。「真ん中の順位だよな」とは思うけど、でも「やったことに意味がある。ゴールできたことに意味がある」って思っているし、そこにどこか悔しさも芽生えて。  50キロ、日本人女子で誰もやったことがないことを成し遂げたのは誇りですね。  そう思っていいですかね(笑)。 次の1年は、スウェーデンでの世界選手権に向けて取り組む  正直、オリンピックで一区切りと考えていた部分もありますけれど、オリンピックで滑りの感覚をつかめた部分があって、どこまでできるかやってみたいという気持ちが芽生えたので、まずは次の1年。その1年にファールン(スウェーデン)での世界選手権が入っているので、そこに出場して、しっかり走れるようにトレーニングをしていきたいと思います。所属先にサポートしていただいて、応援していただいている分、4月は仕事に専念して、5月以降から、オフシーズンのトレーニングに取り組んでいきます。  次の1年で私がやることは、世界のトップとの差を縮めることだと思っています。 選手や子どもたちに、続けることにも意味があると伝えたい  スキーに携わっていきたい気持ちはありますが、それを仕事にできるかは難しいですね。指導しながら、自分も生活できるのであれば、天職だとは思います。あとはやってくれる子どもたちですね。やっぱり選手あってのものだと感じます。今やっている子どもたちや選手が、どうやったら競技を続けてくれるかなってすごい思います。  今までは高校生に相談されて「つらい」とか「成績が出せない」っていう話を聞いたら「無理しなくていいよ」とか「次の人生もあるし」なんて言ってきたんですが、今なら違う言葉を掛けられるかなって思います。続けていた競技をやめちゃうと「応援してもらっていることがありがたかったんだな」って思う時が来ると思うんです。あきらめなかったからこそ、今回、オリンピックに出場できたので「もうちょっと続けようよ」とか「伸びしろばっかりだよ」って言いたいです。本当に伸びしろばっかりなんですよ。今の自分だから、言えることかなって。  もっと早く、そういう思いに至っていたらって思いましたが、自分も苦しい思いをして「やめる」って思いながら、やってきているがゆえに、そう簡単に「続けなよ」って言えなかったところもあって。  でも、続けていく中で見えてきたものもいっぱいあるし、続けることにも意味があるのだと思っています。悔しいとか、まだやっていたい気持ちが少しでもあったら、続けていくのも悪くないんじゃないかな。 子どもたちは、好きなこと、没頭できることを見つけてほしい  子どもたちには、スポーツじゃなくても、自分が好きなこと、没頭できる事を見つけて、それを大切にして欲しいなって思います。その中で、送迎、用具の準備とか、自分ができていることへの周りのサポートに、感謝の気持ちを忘れないでほしい。  応援する側って、応援の思いを伝える言葉は「頑張れ」っていう言葉しか、すぐには、思いつかないと思うけど、その思いを、子どもたちはプラスに捉えてほしいし、応援してもらえることが幸せだって気づいてもらえたらいいですね。