28ページ 輝(キラリ)人 第152回 全国優良畜産経営管理技術発表会で最優秀賞を受賞 藤田貴良(たかよし)さん(50歳)、麻奈美(まなみ)さん(42歳) (松尾)  ともに酪農家の家に生まれた貴良さん、麻奈美さん夫妻。家族みんなで朝食を囲む家庭でありたいと、牛舎作業は毎朝3時半に始め、7時には一区切り。長男は酪農を学ぶため帯広畜産大学(北海道)に在学中(2年)で、長女は人工授精師を目指し、この春に盛岡農高の特別専攻科へ進学。今は次女(松尾中2年)が取り組むスキー競技の応援に家族で熱が入る。 目指したのは無理のない酪農。次の一歩は、子どもたちの手で  「気楽な気持ちで発表会に行ったので、最優秀賞にびっくり」「家族で楽しく仕事をしてきて、苦労はあまり感じないけど、評価してもらえてうれしい」と2人で微笑むのは、昨年11月28日に東京都で開かれた全国優良畜産経営管理技術発表会(主催 中央畜産会)で最優秀賞を受賞した、藤田牧場を家族経営する藤田貴良さん、麻奈美さん夫妻。  発表会では、酪農のほか肉用牛や養豚、養鶏など畜種を分けずに、全国から選ばれた8つの畜産経営体が経営内容を発表。藤田牧場の「高品質な生乳の継続生産やヘルパーの積極的な活用による、人にも牛にも無理のない酪農経営」が審査員から高く評価された。  もともと農協に勤務しながら、酪農ヘルパーの仕事もしていた貴良さん。仕事で付き合う酪農家に感化され、28歳で実家の藤田牧場に就農した。就農当初の飼養頭数は16頭。若かったこともあり、出荷乳量を増やそうと、牛舎を増築し、経産牛を一気に40頭に増頭したが、牧草の確保や、エサとして与える配合飼料の割合などでつまずいた。飼養する牛が病気になったり死亡したりと「酪農家なのに牛の頭数が減るようなやり方になってしまっていた」と振り返る。牛に無理させず、高い単価で買い取ってもらえる乳質重視に考えをシフト。試行錯誤しながら乳房炎感染予防や搾乳時の衛生管理などの工夫を重ねると、平成21年に初めて県の乳質改善大賞(県乳質改善協議会主催)を受賞。その後は28年度から今に至るまで10年連続で計12回、大賞を受賞している。  現在は自宅隣に構える牛舎に経産牛など115頭を飼養するほか、令和4年9月に平笠地区に開所した肉用牛や乳用牛を育成する預託施設「市繁殖育成センター」に、育成牛80頭を預託している。開所したばかりのセンターへの預託をためらう酪農家も多かったが「新しいことを始める時に、失敗や試行錯誤があるのは当たり前」と、一貫して預託を続け、預託頭数も増やしてきた。「センターは酪農家にとって良いことをやろうとしている施設。自分にメリットもあるので、施設が軌道に乗るようにと願って預託を決めた」と振り返る。  今後を尋ねると「規模拡大と言いたいところだけど、現状維持かな。少ない頭数からここまで増やしてきたので十分満足」と朗らかだ。「子どもたちが、酪農をやりたいと言っている。一緒に作業しながら、子どもたち自身で考えるようになれば、次の展開が見えてくるんじゃないかな」と、今は子どもたちの成長を楽しみにしている。 編集後記  学校統合という懸案に、先頭に立って取り組まれた星俊也前教育長が3月末で退任されました。自分が教育委員会から広報に異動する際、抱負を聞かれ「広報を見た人が笑顔になるよう、子どもたちの頑張りをたくさん載せたい」と答えたこともあり、表紙には、その姿を多く掲載してきました。8年に及ぶ教育行政への尽力に、深く感謝いたします。(智)  安代小の卒業式を取材。広報担当になってから、りんどう学習や陸上記録会など、取材でたびたび会っていた子どもたちが、あっという間に大きくなり、凛とした表情で卒業式に臨んでいました。立派な姿がとてもかっこ良く、時の流れと成長スピードの早さに驚かされました。(千)