18ページ 松尾鉱山資料館だより 松尾鉱山資料館 電話78-2598 炊事手 寮生活を支えた親代わりの存在 700人の食事を賄うため早朝から勤務  昭和33(1958)年当時、元山(現緑が丘)にある独身寮12棟には約700人の寮生が住んでいました。この寮生たちの食事の世話をするのが炊事手で、寮の規模により1つの寮に数人から十数人が勤務。三交番制で朝4時、5時、8時と時間をずらして出勤し、それぞれ休憩を挟みながら12時間の勤務に従事しました。  炊事手の一日は、朝食準備のため朝4時に火を焚く事から始まります。この他に弁当の準備もあり、朝は猫の手も借りたいほどの忙しさになります。また、残業に従事した寮生への食事の提供のほか、トイレや廊下の掃除も行い、楽に見えるようで、実際は大変忙しい仕事でした。また炊事手は、祭りや運動会などの際には、ごちそうを持たせるなど、母親代わりとなって、寮生を支えていました。 食事が憩いの時間になるように心を配る  寮では、食料不足もあり、終戦ころまでは栄養価などをあまり考えず食事を提供していましたが、寮生の健康を考えた食事を提供しようと、30(1955)年ころに栄養士が雇われました。炊事手は「予算内でおいしくて栄養価のあるものを」と栄養士の指導を受けながら、寮生に喜んでもらい、食事が憩いの時間になるようにと、食事の準備をしていました。 お話を聞きました 桂寮に入寮していた畑覚(さとる)さん 松尾寄木   寮は食券制で28(1953)年頃は1食あたり約24円。1カ月分の食券が配られて、使用した分だけ給料から天引きになる仕組みでした。  おかわりはできなかったけど、夜になると、その日の余ったご飯(主におこげ)や汁物が提供されたので、よく食べました。カレーが美味しかったのはとても記憶に残っています。 図書館だより 図書館 電話 75-1700 松尾コミュニティセンター図書室 電話 76-3235 荒屋コミュニティセンター図書室 電話 72-2505 屋外で映画を見ませんか 夏の映画会を開催 日時 8月1日(金曜日) 午後7時半から8時半まで 場所 市立図書館駐車場(雨天時は、お話室) 内容 貧乏神と福の神、きもだめしのばん、おばけうんどうかい 夜間行事のため、保護者同伴で参加してください。 野外用椅子の持参に協力してください。 夏休みの課題図書を展示、貸し出ししています  第71回青少年読書感想文全国コンクールおよび第58回岩手読書感想文コンクールの課題図書を展示、貸し出ししています。  貸出期間は1週間です。たくさんの人に読んでもらえるよう、期日を守って利用ください。 図書館スタッフオススメの課題図書を紹介 ライオンのくにのネズミ 作 さかとくみ雪 出版 中央公論新社   家族の転勤でライオンの小学校に転校したネズミのぼく。体の大きさも言葉も習慣も違うライオンとネズミは分かり合うことができるのでしょうか。国際理解の入り口になる絵本です。 ひき石と24丁のとうふ 著 大西暢夫 出版 アリス館  岩手県二戸市の山奥で一人、手づくりの豆腐を作り続けるミナおばあさん。目の不自由なおばあさんが90歳を超えてなお、作り続ける豆腐の味は  16年にわたる取材が生んだ写真絵本。