2から5ページ 7年度施政方針 7年度は主にこんなことします 令和7年市議会第1回定例会は、2月19日から3月18日まで、市議会議事堂で開かれました。  本号では、議会初日に佐々木孝弘市長が述べた7年度の施政方針をピックアップして紹介します。 移住定住支援  移住定住センター 8年度からの設置を予定する移住定住センターの運営に向け、移住コーディネータ―を増員する。  相談、情報提供の強化 移住相談や情報提供のさらなる強化を図るとともに、空き家バンクや宅地バンク制度の利活用を促進する。 子育て支援  切れ目ない支援 「子ども、子育て支援事業計画」に基づき、切れ目のない支援施策の充実に取り組む。  子育て相談体制 新たに設置した「こども家庭センター」により、母子保健、児童福祉の両面から一体的な相談支援を強化する。  オンラインによる子育て相談 育児中の保護者が安心して子育てができるよう、助産師などによる産後ケア、産婦人科医、小児科医によるオンライン医療相談を継続して実施する。 持続する農業の推進  農業振興 「地域農業経営基盤強化促進計画」を基に、将来の農業の担い手や目指すべき農地利用の方針を反映した「目標地図」を作成。農業者の力を最大限に発揮できる地域計画の実現を目指す。  水田活用 良質な米を安定的に供給できる体制づくりなど、売れる米作りのための取り組みを推進する。  畜産振興 繁殖育成センターへの預託頭数増加に向け、施設のPRや預託農家へのメリット措置の検討などに関係機関と連携して取り組む。  農村振興 県営農業農村整備事業として、ほ場整備が行われている  後藤川地区、戸沢地区に続き、6年度に新規採択となった赤坂田地区の事業完了に向けて、関係機関と連携を図る。  有害鳥獣対策 ツキノワグマの出没、目撃件数の多い状況が続いているため、引き続き「捕獲、駆除対策」、「侵入防止、環境管理対策」、「人材育成」の3つの柱により、被害の軽減に向けて取り組む。 地元企業の発展  観光振興 新たな観光コンテンツの発掘や、豊かな自然、食、文化、歴史などの磨き上げを行い、本市の観光の魅力を国内外に向けて効果的に発信する。  インバウンド観光 高付加価値なインバウンド観光地づくりを的確に推進していくため、組織体制強化と人材育成に引き続き取り組む。  工業振興 設備投資と雇用の拡大に取り組む事業者を支援する。  起業志民プロジェクト ICTを活用し、地域課題を解決する仕組みづくりや人材育成に取り組む。  商業の拠点づくり 商工会と連携を図り、地元商店街の活性化や消費拡大を推進する。 市の長期的な発展や、にぎわい創出に向け、イベントを行います。  企業立地促進のため、新たな工業用地の造成に向け調査を実施。  産業まつりを開催し、市内外の人が特産品などに直接触れる機会を創出。  花輪線でのサイクルトレインや、スマホによる駅のスタンプラリーを実施。 山林保全と林業振興  山林保全 森林整備計画に基づき、森林施業を実施する森林所有者への支援を継続する。  森林環境譲与税の活用 林業就業者への支援や森林施業の促進を図り、森林の適正管理と持続可能な森林経営を推進する。 健康づくり  予防接種事業 定期接種化が始まる帯状疱疹ワクチン接種費用の一部を助成する。  高齢福祉 高齢者福祉計画に基づき、フレイル予防に向けた健康教室の開催や、シルバーリハビリ体操を行う「通いの場」を拡充する。  認知症支援 認知症サポーター養成講座を修了したボランティアが、地域で認知症の人や家族への相談支援を行う「チームオレンジ」の立ち上げを目指す。  成年後見制度 制度の普及啓発や成年後見センターでの相談支援の充実、関係機関との連携強化を図る。  市立病院 病院事業管理者のもと、安代診療所および田山診療所との一体的運営により、良質な医療の提供に努めるとともに、オンライン診療や電子処方箋の発行などにより医療DXを推進する。 平成17年9月1日に旧3町村が合併し八幡平市となり、本年で20年を迎えることから、記念事業に取り組みます。  20周年記念式典を実施。  各種記念事業を実施。  記念誌、記念動画を作成。 地域に根ざした教  教育研究所 本市学校教育方針の実現に向け、市内小中学校教職員の研究と修養の充実を図る。  教育課題解決のための研究 児童生徒の学力保障や英語力の向上、国際理解など今日的な課題の解決に向け、先進的な実践研究に取り組む。  高校の魅力発信 県立平舘高等学校の入学者を増やすため、同校の特色を活かした魅力発信に取り組み、地域みらい留学を推進する。 芸術文化活動の支援  生涯学習 多様なニーズを考慮した生涯学習講座メニューの充実を図り、地域コミュニティでの学習機会などでの市民の学びを支援する。  文化伝承 文化芸術活動や、地域の文化財の保存と伝承活動を支援していくとともに、二戸市と協力し、安比川流域の日本遺産「奥南部漆物語」について、市内外に向けて情報を発信する。 スポーツ活動の推進  スポーツに親しむ環境づくり さらなる総合型地域スポーツクラブの創設を目指し、クラブマネージャーの設置や自立に向けた取り組みを支援する。  国民スポーツ大会の開催準備 本市を会場に8年度に開かれる「第81回国民スポーツ大会スキー競技会」に向け、準備を進める。 自然、生活環境の保全  環境の保全 市民が健康で安全かつ快適な生活を営むことができる環境を確保するため、環境への負荷の少ない社会の構築と自然環境の保全に取り組む。  環境衛生 家庭からのごみの減量化のため、説明会を開催。ごみの分別収集の啓発と資源化を推進し、8年度中のプラスチックごみの分別収集開始に向け取り組む。  自然エネルギーの有効活用 市内に多数存在する再生可能エネルギー資源について、今後も地熱や風力、水力などの発電の事業化について支援を進める。 コミュニティ  各地区コミュニティセンターが、地域の実状に即したまちづくりの活動拠点として継続できるよう、コミュニティセンターの運営を支援する。 第2次総合計画の最終年度である7年度は、これまでの施策、事業の取り組みを総合的に検証します。 8年度からの新たな第3次総合計画をスタートさせるため、市民の意見などを伺う機会を設けながら、計画策定に向けて取り組みます。 6つの重点施策に取り組みます 1 大更駅前のにぎわい創出  子育て支援や図書館、にぎわい創出を目的とした複合施設「八幡平市交流複合施設」(これまでは「(仮称)大更駅前顔づくり施設」と呼称してきましたが、施設名称は「八幡平市交流複合施設」に、愛称は「8テラス」と決定しました。詳しくは次号で紹介します。)の運用開始に向け、準備を進めます。 2 地熱電力の地産地消  地熱発電など再生可能エネルギーの地産地消と地域経済循環を進めるとともに、ブランド力の向上を図り、企業誘致につなげます。 3 農業の振興  親元就農や振興作物の支援を進めるほか、畜産農家の経営支援を行います。また、安代りんどうの海外展開を引き続き支援します。 4 観光、物産の振興  八幡平エリアの特別感の醸成により、認知度の向上を図ります。また、市内外の人が市の特産品に触れる機会を創出していきます。 5 子育て支援  妊娠期に10万円、出産後に50万円の給付を継続し、切れ目のない経済的支援を行うほか、子育てに関する支援を強化します。 6 物価高騰対策  PayPay支払い時のボーナスポイント付与やひとり親世帯への給付、乳用、肉用牛飼養農家への補助などを行います。 7年度教育行政運営基本方針  佐々木市長の施政方針に続き、星俊也教育長が述べた教育行政運営基本方針と重点を、ピックアップして紹介します。 1 学校教育に係る重点 主体的、対話的で深い学びの実現を目指す学習指導の充実  児童生徒の学力保障を学校教育の最重点課題に位置付け「主体的、対話的で深い学び」の視点から授業改善を一層推進する。  問題解決的な学習を充実させ、資質、能力の育成を目指す。  学校外での学習習慣の確立を目指し、児童生徒の家庭学習の充実に向けた取り組みを推進する。 防災安全意識の向上を図る教育の充実  児童生徒の発達段階に応じた防災教育を推進し、児童生徒の防災、安全意識の向上を図る。  市の防災計画を踏まえ、岩手山の噴火などを想定して学校の危機管理マニュアルを見直し、より実践的な避難訓練などに取り組む。  八幡平市火山防災教育カリキュラムや火山防災副読本を活用した授業実践を行う。 地域理解の推進と地域とともにある学校の実現  八幡平市ならではの教育資源を活かし、農業体験、自然環境の調査、保護活動などを積極的に導入することで、郷土を愛し大切にする児童生徒の育成を図る。  市内の全小中学校に設置されている「学校運営協議会制度」を生かし、コミュニティスクールの取り組みを一層推進することで「地域とともにある学校の実現」を図る。 国際交流を見据えた英語力の向上  ハロウインターナショナルスクール安比ジャパンとの交流を推進し、本市の児童生徒の英語力の向上を図る。  市内中学生の実用英語技能検定の受験料1回分を補助し、英語力の向上に資する。 2 学校教育の環境づくり 小中学校の施設  学校施設の保守点検を行うとともに、田山小学校の照明器具LED化工事、田頭小学校のフェンス改修工事、安代中学校のトイレ改修工事実施設計などを行い、安全で安心な学習環境の整備に取り組む。 学校給食の安定的な提供  地産地消の推進や食育指導により、郷土の食材や自然の恩恵に対する意識の高揚を図り、安全、安心でおいしい給食が提供できるよう施設、設備の保守点検や改修、給食用食器の更新を行う。 小中学校の適正配置  西根、松尾地区の3中学校統合について、引き続き地域住民や保護者との懇談を重ね、合意形成を図りながら建設用地決定に向け取り組む。  西根、松尾地区小学校の在り方について検討する。  安代地区3校の小中一貫教育を推進する。 県立平舘高等学校の教育振興  県立平舘高等学校の入学者数の確保が図られるよう、部活動の支援、市外入学志望者の受け入れ、通学、制服代に対する支援のほか、新たにコーディネーターを配置する。  市内中学校から同校への進学率向上に向け、中高連携による取り組みを強化する。