2ページ 公共施設に再生可能エネルギーを導入 地熱電力の使用でCO2排出削減目標達成を見込む 2月1日から電力供給を開始  地熱電力の地産地消などを目的に、6年7月23日に市のほかアーバンエナジー株式会社、地元金融機関の計5社の出資により設立した株式会社はちまんたいジオパワーは2月1日、電力の供給を開始しました。  同社は、地熱発電による電力を核として設立された地域新電力会社としては、日本で初めての会社で、松尾八幡平地熱発電所、安比地熱発電所から供給を受けています。 契約の切り替えで見込むメリット  同社の電力供給の開始に合わせ、市は所有する全ての高圧受電の公共施設(58施設で3,938キロワット)の契約を切り替えました。  今回の切り替えにより、電気料金の削減や、市地球温暖化対策実行計画事務事業編で定める、平成25年から令和13年までの公用車を除くエネルギー起源CO2の排出削減目標4,357トンの達成を見込んでいます。また、市が再生可能エネルギー由来の電気を積極的に調達することで、市内の民間施設などへ拡大し、市内のCO2排出削減をさらに進めることを目指しています。 地産地消でブランド力を向上  また同社は、市内民間事業者8社20施設への電源供給も開始しました。これまでは発電された電気や資金が市外へ流出していました。市は今後、電力の地産地消の取り組みを進めることで「クリーンエネルギーを使った企業活動が可能な市」のブランド力向上を図り、環境問題に着目する企業をターゲットにした誘致活動につなげていきます。 八幡平リゾート 八幡平マウンテンホテル フロント担当 高橋 基世(もとよ) さん  ホテル1階では、地熱電力の仕組みを手作りパネルで紹介しています。   これまでも当リゾート内の八幡平マウンテンホテルでは、地熱電力を使用しておりましたが、株式会社はちまんたいジオパワーが2月に電源供給を開始するにあたり、ホテルのほか下倉スキー場、パノラマスキー場のリフトなど、当リゾートで使う電力の全てを八幡平市の自然由来の地熱電力に切り替えました。  当リゾートは、国立公園に隣接し、スキーや登山など自然環境を目当てに訪れるお客様も多く、また、自然環境保護に取り組む企業に関心を持たれる外国からのお客様が多いようにも感じています。  温泉や地元食材など自然の恵みを使い、市内で生まれたクリーンエネルギーを取り入れて運営されるホテルでの宿泊を、ぜひ楽しんでいただきたいと考えております。  しっかり雪が降る環境を守り、高山植物や美しい景色、樹氷などが、今後もご覧いただけるように私たちも協力していきたいと思います。