8ページ 市婦人消防協力隊が解散 地域安全を担った活動に幕 女性目線で防火の一翼担う半世紀続いた地域貢献に幕  市婦人消防協力隊(隊長 石田美枝子(みえこ)安代地区隊長)の解散式は12月19日、市役所で行われました。  式には石田隊長や山村典枝(のりえ)西根地区隊長、鈴木京子(きょうこ)松尾地区隊長、各地区の副隊長12人のほか、佐々木孝弘市長、安保義光市消防団長、佐藤裕拡八幡平消防署長が出席。あいさつで石田隊長は「長きにわたり続いてきた協力隊を解散することは断腸の思い」と、言葉を詰まらせながらこれまでを振り返りました。  また、佐々木市長は「市民の安心安全のため、火災予防の一翼を担い、活動を続けていただきました。皆さまのこれまでの献身的な活動に、市民を代表して心から感謝します」と長年の地域貢献をたたえて労をねぎらい、感謝の意を示しました。 共助の活動を強化するため自主防災組織結成を支援  協力隊は、自主防火意識の向上や相互の協力、火災のない地域社会の実現を目的に、旧西根町では昭和46年に、旧松尾村では昭和50年に、旧安代町では昭和47年にそれぞれ発足。以降、火災予防の啓発にとどまらず、消防団活動を側面から支援するなど、さまざまな面で大きな役割を果たしてきました。  そのような中、盛岡広域8市町全体を見ると、隊員数はここ10年で3割減少し、本市においても、隊員の確保が難しい状況が生じていました。このことから、本市協力隊においては、令和6年4月からは各地区の隊長などの役職付き隊員を除き、協力隊全体としての活動を休止。同年12月をもって解散することになりました。  今後は、自身が災害に備える「自助」や行政による「公助」とともに、地域内で相互に助け合う「共助」の活動を強化する必要があります。市は、全世代が参加する自主防災組織が市内全域で結成されるよう、引き続き取り組んでいきます。 市婦人消防協力隊隊長および同隊安代地区隊長を務めた 石田美枝子さん(愛の山)  これまで、消防団とともに消防演習や消防出初式、防災訓練など行事への参加のほか、火災報知器の設置推進やチラシの配布など、地域の防火防災に務めてきました。 女性の社会進出が進み隊員の選出が難しくなったこと、コロナ禍による隊活動の縮小による組織存続への打撃もあり、長きにわたり続いてきた協力隊を解散することは断腸の思いです。  これまでの隊活動で学んだ知識を、これからも地域防災のために生かしていきたいと思います。