6ページ 子どもとの関わり方を見直してみよう マルトリートメントになっていませんか  毎年11月は、児童虐待防止推進月間です。  虐待やマルトリートメントなどの不適切な養育を受けた子どもは、心身の発達に影響が出ることが研究により分かっています。  子どもの将来のために、接し方を見直してみませんか。 問い合わせ先 地域福祉課こども家庭係(電話 内線1101) こんな経験ありませんか  このような声掛けを、自分の子どもにした経験はありませんか。 子どもが言うことを聞かないので「お前なんかいなければいいのに」と、怒鳴ってしまった 「○○くんは上手なのに」と、きょうだいや友だちと比較した 子どもの失敗を過度に責めてしまった  これらは「マルトリートメント」と呼ばれる行為にあたるかもしれません。 マルトリートメントとは  「マルトリートメント」は、日本では大人から子どもに対する「不適切な関わり」と訳され、児童虐待に加え、児童虐待とは言い切れない行為も含め、広い意味で子どもとの不適切な関わりを表す言葉です。  マルトリートメントには身体的、心理的なものなどさまざまな種類があり、いずれも子どもの脳や体の成長に悪い影響を与えることが分かってきています。 マルトリートメントにより、子どもの脳は部位によって萎縮したり、肥大したりするなど、物理的に損傷します。 その結果、学習意欲の低下や非行、こころの病に結びつく危険性があります。 (事例)  叩く。罰として長時間正座をさせると前頭前野が縮む  子どもに食事や教育の機会を与えない。子どもに長時間の動画視聴やゲームを許すと脳梁が縮む  他の子と比べる。子どもを支配する。言葉の暴力で聴覚野が変形する  子どもに夫婦喧嘩を見聞きさせる(面前DV)と視覚野が縮む 子どもとより良い関係を深めるヒント  次のようなコミュニケーションの取り方を、少しずつ始めてみませんか。 言葉を繰り返す 子どもが「雪が降ってきたよ」と話したら「ほんとだ、雪が降ってきたね」と共感的に繰り返すことにより、保護者が子どもの話を聞き、これに理解を示していることを伝えられます。 行動を言葉にする 「靴、1人で履けたね」など、子どもの適切な行動に対して言葉を掛けることで、保護者が興味関心を示していることが子どもにも伝わり、子どもが良い行動だと学習する機会になります。 具体的に褒める 「順番待ってて偉いね」など、子どもの好ましい行為や姿を具体的に褒めることで、子どもの良い行動を増やすことにつながります。 お話を聞きました  主任児童委員 滝澤ミツエさん  保護者と子どもの良い関係は、子どもの健全な心の発達や成長につながります。  子育ての不安や悩みなどは一人で抱え込まず、民生委員や主任児童委員に気軽に相談してください。