2から3ページ 地熱発電所の電源を核として設立される日本初の地域新電力会社 株式会社はちまんたいジオパワー 市の新たな未来を開く 地域新電力会社を設立 地熱電力を核とした地域新電力会社設立  八幡平市、アーバンエナジー株式会社、株式会社岩手銀行、株式会社北日本銀行および盛岡信用金庫は7月23日、地域新電力会社「株式会社はちまんたいジオパワー」を設立しました。地熱発電による電力を核として設立される地域新電力会社は、日本初となります。  今後、電力小売業ライセンスの取得手続きなどを進め、来年2月から、市内の地熱発電所が発電した電力を、市内の公共施設や民間事業所に供給し、電力の地産地消を行います。 再生可能エネルギーの地産地消に向け取り組む  本市には、日本で初めて商用地熱発電所として昭和41年に運転を開始した松川地熱発電所をはじめ、平成31年に運転を開始した松尾八幡平地熱発電所、本年3月に運転を開始した安比地熱発電所の3カ所の地熱発電所があります。また発電所からの熱水を活用した野菜の栽培や温泉施設が身近にある「地熱のまち」です。  市はこれまで「第2次八幡平市環境基本計画」に基づき、地熱電力を地域内で消費し、電力資金の域内循環を図る地域新電力会社の設立に向けて検討を進めてきました。  今回設立した株式会社はちまんたいジオパワーの主要な出資者であるアーバンエナジー株式会社は、JFEエンジニアリンググループの電力子会社で、本市においては、平成31年から、松尾八幡平地熱発電所が発電した電力を、一般送配電事業者を通じて供給を受け、市内の公共施設や民間事業者に供給しています。  市は今回の新会社設立により、本市特有の自然資源を活用して生まれた再生可能エネルギーの地産地消を推進し、市全体で脱炭素化を目指します。 供給契約の切り替えで見込む本市のメリット CO2排出量を削減  市は地球温暖化対策実行計画で、平成25年から令和13年までにCO2を4,357トン削減する目標を定めています。  新会社への契約切り替えにより、4,363トンのCO2削減を見込んでおり、13年に先んじて目標を達成できる見通しです。 電気料金の削減に寄与  市は、公共施設58カ所の契約を新会社に切り替えることで、電気料金を削減します。 地産地消の推進により市のブランド力を向上  これまでは発電された電気や資金が市外へ流出していました。今回の新会社設立により、電力の地産地消を進め、市内での資金循環につなげます。また「地熱発電による電力供給が可能な市」として、市のブランド力の向上を図り、環境意識の高い企業をターゲットに、企業の誘致活動を行います。  市は、これらの取り組みを進め「地熱のまち」づくりに引き続き取り組んでいきます。 株式会社はちまんたいジオパワー 代表取締役 川原太郎  株式会社はちまんたいジオパワーは、市の環境基本計画に掲げた「脱炭素型地域づくりの推進」を実現していくために設立した会社です。  当社は、地熱由来の電力を供給する「八幡平地熱プラン」に加え、環境価値を付加したCO2排出ゼロの「八幡平地熱ゼロエミプラン」を提供します。  このことにより、当社を利用されるお客様の企業価値の向上に寄与していきます。 地域新電力会社による電力供給イメージ 1 調達予定電源 松尾八幡平地熱発電所、安比地熱発電所、明治百年記念公園小水力発電所 今後は地域の再エネ発電所からの調達電源拡大を目指す 2 株式会社はちまんたいジオパワー(本社は八幡平市 令和6年7月23日設立、資本金5,000万円(内訳 八幡平市10パーセント、アーバンエナジー株式会社85パーセント、株式会社岩手銀行2パーセント、株式会社北日本銀行1.5パーセント、森岡信用金庫1.5パーセント)、令和7年2月事業開始予定) まめ知識 電気事業法の改正により、平成28年4月から電気の小売業への参入が全面自由化されました。 電力の供給先を募集  はちまんたいジオパワーでは、電力供給(高圧、特別高圧)の切り替えを希望する事業者様を募集しています。現時点で低圧(一般家庭用)の供給は予定していません。 問い合わせ先 株式会社はちまんたいジオパワー(メール info@hachimantai-gp.co.jp)