2から3ページ 夢は高く キッズ飛び立て 小林陵侑選手がジャンプ体験イベントを開催  当市出身のプロジャンパー小林陵侑選手は、出身の柏台でスポーツの楽しさを伝えるイベントを開きました。  2日間にわたって開かれたイベントではミニジャンプ体験のほか、トークショーやじゃんけん大会なども行われ、会場は終始にぎわいを見せていました。  4月20、21の両日、市さくら公園イベント広場で、スキージャンプの楽しさを伝えるイベント「TEAMROY プロジェクト キッズジャンピングフェスタin八幡平」が開かれました。  イベントは、北京冬季オリンピックスキージャンプ男子個人ノーマルヒル金メダリストの小林陵侑選手が企画したもので、自ら立ち上げた「TEAM ROY」が主催。会場には、前日に八幡平山頂付近から10トントラック6台分の残雪が運び込まれ、県スキー連盟ジャンプ部の協力で、長さ17メートルの特設ミニジャンプ台が設置されました。  企画した小林選手は「地元で楽しいことをしたいし、雪に触れ合ってもらい、交流できる場をつくりたいと思い、発案しました。皆さんに協力してもらい、今日を迎えています。これを機にジャンプに興味を持ってもらえればいいですね」と自身も楽しみにしていた様子。プロ転向後、初めて開いた今回のイベントへの思いをトークショーで語ると、帰ってきた地元出身の若きヒーローに会場から大きな拍手が送られました。  イベント初日の20日は岩手県と青森県から12人の小学生がジャンプ体験に参加。子どもたちは初めにシミュレーションと呼ばれるジャンプ動作の見本を見た後、ミニジャンプ台で実際にジャンプ体験をしました。  最初は着地の都度、尻もちを着いていた子どもたち。「ナイスジャンプ」と小林選手に声を掛けられ何度も繰り返すと、次第にコツをつかんだ様子で、着地に成功するたびに歓声が上がりました。小林選手も「子どもたちが夢中で何本も飛んでいるのを見て自分もすごくうれしかった」とイベントの成功を喜びました。  盛岡市から参加の北舘真幌(まほろ)さん(6歳)は「ジャンプして、空中に浮くのが楽しい。またやってみたい」と雪が待ち遠しい様子でした。  今回のイベントについて県スポーツ振興課の永井秀昭(ひであき)さんは「子どもたちにとって刺激になったし、貴重な経験を得たと思う。全国的に競技人口が減少傾向のジャンプ競技を面白いと思って取り組んでもらう一つのきっかけになればと思う」と語りました。  小林選手の昨シーズンは、伝統のヨーロッパジャンプ週間で総合優勝。最終的にワールドカップ個人総合で第2位となり、プロ初年度を輝かしい成績で飾りました。今回のイベントは、シーズン前から考えていたもので「いろんなきっかけ作りたいっすね」と子どもたちへの思いを述べた小林選手は、地域の盛り上げや選手の育成、ファンの増加などを目的に、今後もイベントを行う予定です。 インタビュー  飛躍の美しさを何度も見返します ジャンプ競技に取り組む 松田瑛翔(えいと)さん(松尾中3年、スキー部)  小林選手は、かっこいいし、地元から世界に出て活躍して、尊敬しています。空中姿勢がすごく綺麗なので、自分も近づけるように頑張りたいです。このイベントをきっかけに、一緒に競技に取り組む仲間ができれば良いと思っています。  初めてのジャンプが楽しかった いわてスーパーキッズ2024年度生 工藤永登(えいと)君(田頭小5年)  手作りのジャンプ台で飛んだり滑ったりできて楽しかった。小林選手から「やったね」と声を掛けてもらえてうれしかった。普段は野球をやっているけどスキージャンプも楽しいと思った。機会があったらまたやってみたい。