24ページ キラリ輝人 Vol.130 農業を 子どもたちが憧れる かっこいい職業に 水稲の直播(じかま)き栽培に取り組む 株式会社「かきのうえ」代表 立柳慎光(たちやなぎしんこう)さん 45歳(中沢)  昭和54年生まれ。妻、両親、長女、長男の6人家族。趣味はわかさぎ釣り、映画鑑賞。気心の知れた仲間との飲み会が楽しみ。尊敬する人は、自分の利益に関係無く仲間を大事にする父。好きな言葉は「小さなことからコツコツと」。計44.4ヘクタールの農地で水稲のほか小麦、大豆、稲WCS(家畜用の飼料)の栽培に取り組む。  「これまでのやり方では、必要な労力も機械も一時期に集中してしまうので、作業時期をずらすことが出来るのは大きい」とメリットを話すのは、水稲の種を直接田んぼにまく「直播き栽培」に取り組んでいる立柳慎光さん。今春は、従来からの移植栽培方法による作付け(26ヘクタール)に加え、直播き栽培による作付けを10ヘクタールほど予定している。  両親の高齢化により、勤務先を退職し、平成25年から本格的に農業に従事している立柳さん。取り組んでみると、受託する農地の面積も広く、種まき、ハウスでの育苗、育った苗を田んぼに植えるこれまでの移植栽培では、作付け面積の拡大は難しいと感じた。  初めて直播き栽培に取り組んだのは、26年の春。ハウスでの苗作りが不要な直播き栽培を飼料用米で試してみると、収量に手ごたえを感じた。失敗もあったがその後も取り組みを続け、令和2年の秋からは、岩手大学が開発した「初冬直播き栽培」にも取り組んでいる。稲刈り後の田んぼに種もみをまき、翌年秋に収穫する方法で、今秋は6ヘクタールを予定。試験栽培では「移植と同等の収量確保が確認できた」と微笑む。  今後、離農者が増加し、作付けを頼まれる農地が増えることを見据え、他にもいくつかの新しい取り組みを行っている。「作付け面積は増やしていますが、ハウスは増設しなくて済んでいます。効率化のため、技術を駆使しているんですよ」と、にこやかに思いを語る立柳さん。  「農業ってかっこいいんだよ、と胸を張って言える職業にしたい」と、持続可能な農業に向け未来を描く。 編集後記  笠小学校の入学式を取材しました。各学校さんには取材訪問する機会も多く、顔を覚えていただいている先生方から「今年も広報」と声をかけてもらいました。引き続き、広報はちまんたいを通して、子どもたちの笑顔を届けられるよう、取材していきたいと思います。(智)  小林陵侑選手のジャンプ体験イベントを取材しました。初めてスキージャンプに挑戦した子どもたちが、小林選手に声を掛けてもらうと、笑顔で何度もジャンプ台に並んでいた姿が印象的でした。夢中で取り組んだ子どもたちの様子は来月号で紹介します。(千)