18ページ 博物館だより 博物館 電話63-1122 展示資料紹介「鈴木式ロクロ」  本館で常設展示中の木地師(きじし)の道具「鈴木式ロクロ」を紹介します。 一度に大量の木地を作ることが可能に  木地師が漆器の土台となる木地を削りだして作るときにロクロといわれる道具を使います。鈴木式ロクロは明治時代に福島県会津地方で考案された、水車を動力として木地を作るロクロです。擦り型というガイドのようなものを使うことで、同じサイズの木地を大量に挽(ひ)くことが可能になりました。それまでは「手引きロクロ」を使って、ナビキ(縄引き)と挽(ひ)き師の二人一組で木地を作っていましたが、動力が人力から水力に変わったことで労力が軽減し、荒取りした木地(荒型)を手斧で細かく成形する作業も不要となりました。作業能率は手引きロクロの約3倍で、1日に400枚、多い時で600枚の木地を挽(ひ)くことができたそうです。  当館の鈴木式ロクロは、安比川流域最後の木地師 藤村金作(きんさく)氏(1912年から2002年まで)の父親が制作したものです。 木地師の生業を知る資料のひとつ  戦後になると、水車動力から電動ロクロに変わりましたが、その頃には安比川流域での木地作りは衰退していきます。鈴木式ロクロをはじめ、手斧、ロクロカンナ、擦り型など木地師の道具はさまざまあり、平成22年に上記の道具類を含めた259点が木地師の生業を考察する上で貴重な「安比川上流域の木地師関係資料」として岩手県有形民俗文化財に指定されました。これらのうち、一部の資料は本館で常設展示中です。 図書館だより 図書館 電話 75-1700 松尾コミュニティセンター図書室 電話 76-3235 荒屋コミュニティセンター図書室 電話 72-2505 読書マラソンがラストスパート  読書マラソンは12月27日(水曜日)までです。参加者はスタンプカードを6年1月15日(月曜日)までに提出してください。 冬季の開館時間変更、年末年始の休館のお知らせ  12月1日(金曜日)から6年3月31日(日曜日)までの期間、図書館の開館時間が下記の通り変わります。 開館時間 午前9時から午後6時まで(日曜、祝日は午後5時まで)松尾、荒屋両コミセン図書室の開館時間は変更ありません。 休館日(変更なし) 毎週火曜日、毎月最後の平日 年末年始休館日 12月28日(木曜日)から6年1月3日(水曜日)まで 12月28日は図書整理日のため休館です。休館中の返却は、返却ポストを利用してください(視聴覚資料は除く)。 新着ピックアップ 『花 庭木病害虫大百科 全7巻』  農山漁村文化協会編 農山漁村文化協会  1、2年生草花から庭木、緑化樹、シバまで265品目の病害1156、害虫530を網羅した病害虫百科です。プロから家庭の園芸まで幅広く使えます。 『写真と歴史でたどる日本近代建築大観 全3巻』      石田 潤一郎、米山 勇監修 国書刊行会  日本近代建築の内外観をオールカラーで掲載。近代建築の歴史的背景や建築にまつわる逸話、ゆかりの人物も紹介。岩手からは旧第九十銀行本店本館と旧盛岡銀行本店が掲載されています。