令和５年八幡平市議会第４回定例会

　　　　令和５年八幡平市議会第４回定例会
　
議事日程（第３号）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和５年１２月１１日（月）

日程第　１　一般質問
　　　　　　　　髙　橋　悦　郎
　　　　　　　　齊　藤　隆　雄
　　　　　　　　工　藤　多　弘

出　席　議　員（１７名）
　　　　　１番　　外　　山　　一　　則　　君　　　　　２番　　田　　村　　正　　元　　君
　　　　　３番　　齊　　藤　　隆　　雄　　君　　　　　４番　　関　　　　　治　　人　　君
　　　　　５番　　羽　　沢　　寿　　隆　　君　　　　　６番　　工　　藤　　多　　弘　　君
　　　　　７番　　勝　　又　　安　　正　　君　　　　　８番　　北　　口　　　　　功　　君
　　　　１０番　　熊　　澤　　　　　博　　君　　　　１１番　　立　　花　　安　　文　　君
　　　　１２番　　渡　　辺　　義　　光　　君　　　　１３番　　工　　藤　　直　　道　　君
　　　　１４番　　古　　川　　津　　好　　君　　　　１５番　　髙　　橋　　悦　　郎　　君
　　　　１６番　　髙　　橋　　光　　幸　　君　　　　１７番　　井　　上　　辰　　男　　君
　　　　１８番　　工　　藤　　隆　　一　　君

欠　席　議　員（なし）

説明のために出席した者
　　　　　　市　　　　　　　　　長　　　　佐 々 木　　孝　　弘　　君
　　　　　　副　　　　市　　　　長　　　　田　　村　　泰　　彦　　君
　　　　　　教　　　　育　　　　長　　　　星　　　　　俊　　也　　君
　　　　　　企　画　財　政　課　長　　　　関　　本　　英　　好　　君
　　　　　　総　　 務　　課 　　長　　　　佐 々 木　　善　　勝　　君
　　　　　　防　災　安　全　課　長　　　　多　　田　　和　　雄　　君
　　　　　　ま ち づ く り推進課長　　　　工　　藤　　輝　　樹　　君
　　　　　　文 化 ス ポ ー ツ 課長　　　　関　　　　　貴　　之　　君
　　　　　　税　　 務　　課 　　長　　　　藤　　原　　重　　良　　君
　　　　　　市　　 民　　課 　　長　　　　高　　橋　　繁　　範　　君
　　　　　　地　域　福　祉　課　長　　　　村　　上　　郁　　子　　君
　　　　　　健　康　福　祉　課　長　　　　齋　　藤　　美 保 子　　君
　　　　　　農　　 林　　課 　　長　　　　佐 々 木　　　　　仁　　君

　　　　　　花　き　研　究　開　発　　　　津　　島　　佐 智 幸　　君
　　　　　　セ　ン　タ　ー　所　長

　　　　　　商　工　観　光　課　長　　　　佐 々 木　　宣　　明　　君
　　　　　　建　　 設　　課 　　長　　　　工　　藤　　　　　剛　　君
　　　　　　上　下　水　道　課　長　　　　高　　橋　　康　　幸　　君
　　　　　　八幡平市立病院事務局長　　　　小 笠 原　　文　　彦　　君

　　　　　　会　計　管　理　者　兼　　　　髙　　橋　　　　　誠　　君
　　　　　　会　　 計　　課 　　長

　　　　　　西 根 総　合　支 所 長　　　　金 田 一　　捷　　誠　　君
　　　　　　安 代 総　合　支 所 長　　　　畠　　山　　健　　一　　君
　　　　　　教　育　総　務　課　長　　　　遠　　藤　　幸　　宏　　君
　　　　　　教　育　指　導　課　長　　　　柏　　　　　英　　保　　君
　　　　　　農 業 委 員 会事務局長　　　　田　　村　　春　　彦　　君
　　　　　　監 査 委 員 事 務 局長　　　　佐 々 木　　由 理 香　　君

事務局出席者
　　　　　　事　　 務　　局 　　長　　　　及　　川　　隆　　二
　　　　　　議　　 事　　係 　　長　　　　高　　橋　　美　　穂

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　開　　　　　議
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〇議長（工藤隆一君）　ただいまの出席議員は17名であります。定足数に達していますので、会議は成立します。
　　　　　これから本日の会議を開きます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１０時００分）
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　一般質問
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〇議長（工藤隆一君）　日程第１、一般質問を行います。
　　　　　通告順位４番、髙橋悦郎議員。
　　　　　　　　　　　　（議員　髙橋悦郎君一般質問席登壇　※プロジェクター使用）
〇議員　髙橋悦郎君　おはようございます。議席15番、髙橋悦郎です。大きく２点について質問を行います。
　　　　　１点目です。八幡平市環境基本計画についてであります。八幡平市は、令和32年、2050年までに温室効果ガスの実質排出量ゼロにするゼロカーボンシティを表明しております。その目標達成のために、第２次八幡平市環境基本計画を策定しております。この計画は、５つの基本方針に分類され、それぞれ計画の目標値を定めております。次について伺います。
　　　　　①、計画の基本方針３の資源循環型まちづくりで、一般廃棄物総排出量及び一般廃棄物リサイクル率の目標を示しておりますが、その進捗状況について伺います。
　　　　　②、計画の基本方針４の温暖化対策型まちづくりにおける温室効果ガス排出量の削減率の目標に向けた取組の状況を伺います。
　　　　　大きく２点目、八幡平市公共施設等総合管理計画について伺います。本市は、現在約300の公共施設、延べ床面積で約24万平方メートルを保有しております。令和２年度の市民１人当たりの公共施設延べ床面積は9.05平方メートルとなっており、東北６県の同規模人口自治体の平均7.49平方メートルを上回っております。令和４年度には、繁殖育成センターなどの建設で、市民１人当たり10.41平方メートルとさらに多くなっております。この公共施設を令和３年から令和42年までの40年間、維持管理、更新するなどの費用を八幡平市公共施設等総合管理計画で試算しております。その計画によると、公共施設にインフラ資産を合わせた維持管理、更新等を含めた費用は、毎年51億円必要となっております。直近５年間の投資的経費は年間約31.1億円であり、その後の年平均支出額は19.9億円増加すると試算しております。今の本市の財政力で賄うことができなくなることが懸念されます。以下について伺います。
　　　　　①、今後大更駅前顔づくりの施設や西根、松尾地区における統合中学校の建設などが予定されておりますが、これらの施設を含めると、本市の市民１人当たりの公共施設延べ床面積は幾らになるのか。また、その時点での公共施設維持管理、更新等の年間支出額は幾らになるか伺います。
　　　　　②、市の公共施設で利用が廃止になっている施設は幾つあるのか。その施設の取壊しや民間への譲渡などについて、財源も含めてどのような対策、計画を考えているのか伺います。
　　　　　以上、よろしくお願いします。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
　　　　　　　　　　　　（市長　佐々木孝弘君登壇）
〇市長　佐々木孝弘君　おはようございます。髙橋悦郎議員のご質問に順次お答えしてまいります。
　　　　　初めに、大きな１点目の八幡平市環境基本計画についてのお尋ねでございます。まず、１つ目の一般廃棄物総排出量及び一般廃棄物リサイクル率の進捗状況についてでございますが、第２次八幡平市環境基本計画、基本方針３の資源循環型まちづくりの策定に当たりましては、令和４年３月に中間見直しを行ったごみ処理基本計画における目標値を基にして、８年度の中間目標及び13年度の計画目標を定めております。
　　　　　年度ごとの目標につきましては、ごみ処理基本計画で定めておりますが、４年度の一般廃棄物総排出量の目標値が9,752.96トンに対しまして、実績は9,931トンとなっております。また、ごみ処理基本計画の中では資源化率という表記でありますが、リサイクル率につきましては、４年度の目標12.7％に対しまして、実績は10.2％であり、進捗状況といたしましては目標に届いていない状況にあります。
　　　　　次に、２つ目の温室効果ガス排出量の削減率の目標に向けた取組状況についてでございますが、第２次八幡平市環境基本計画、基本方針４の温暖化対策型まちづくりでは、①、省エネルギー対策の推進、②、森林の保全、③、再生可能エネルギーの推進・活用、④、脱炭素型地域づくりの推進について、市の実施事業や市民及び事業者の環境配慮指針をそれぞれ定めております。
　　　　　市の実施事業についての取組状況につきましては、庁舎掲示板を利用した節電、節水の呼びかけの実施、庁舎の温度管理の徹底により燃料費等の節約を図っているところであります。また、再生可能エネルギー発電設備の適正な設置及び維持管理につきましては、災害の発生を防止し、当市の良好な自然環境、景観及び生活環境を保全することを目的として、八幡平市再生可能エネルギー発電設備の適正な設置及び維持管理に関する条例を令和４年12月26日に制定しております。そのほか、民間施設への省エネルギー利用設備の導入に関し、市ホームページへの記事の掲載やチラシ等の配架による情報提供、また2050年二酸化炭素排出量実質ゼロを達成するため、区域における温室効果ガス排出量の削減に向けた啓発などを実施してきたところであります。今後も市職員一人一人がさらなる意識改革を行い、温室効果ガス排出量削減に取り組んでまいりたいと考えております。
　　　　　また、市民及び事業者の環境配慮指針につきましては、省エネルギーに関する取組、自動車のアイドリングストップやエコドライブ、再生可能エネルギー利用設備の導入などを定めており、「広報はちまんたい」や市ホームページにより周知してまいりました。
　　　　　いずれにいたしましても、一人一人が環境に責任を持って行動し、市民、事業者、市が一体となって取り組んでいく必要がありますので、今後ともご理解、ご協力をお願いしてまいりたいと考えているところであります。
　　　　　次に、大きな２点目の八幡平市公共施設等総合管理計画についてのお尋ねでございます。１つ目の大更駅前顔づくり施設や西根、松尾地区における統合中学校が建設された場合の市民１人当たりの公共施設延べ床面積と維持管理及び更新等に係る年間支出額についてでございますが、西根、松尾地区の統合中学校の建設については、令和５年３月に策定した第３期八幡平市小中学校適正配置計画において、西根中学校、西部第一中学校及び松尾中学校の統合方針を定めましたが、新築される施設の概要等については現在検討中であります。
　　　　　また、大更駅前顔づくり施設につきましては、去る８月21日に開催された八幡平市議会議員全員協議会でご説明申し上げましたとおり、３階建て総床面積3,340平方メートルで建設予定となっております。
　　　　　以上のことから、大更駅前顔づくり施設が建設された場合、市民１人当たりの公共施設延べ床面積はおよそ0.14平方メートル増え、また維持管理及び更新等に係る年間支出額につきましては、八幡平市公共施設再編計画の概算事業費の試算方法に基づき、建築から30年経過したことによる大規模改修を行うこととして、総務省が公表している地方公共団体の財政分析等に関する調査報告書にある大規模改修単価を用いて計算をいたしますと、６億6,800万円が大規模改修費として試算され、これを完成予定年度となる令和７年度から資産の最終年度となる令和42年度までの36年間で割ると、年間支出額は約1,855万6,000円と試算されます。
　　　　　次に、２つ目の利用が廃止になっている施設数と、その施設に対する対策についてでありますが、八幡平市公共施設再編計画において施設方針を廃止及び譲渡とした施設のうち、全く利用されていない施設数は20件となっております。内訳といたしましては、施設方針を廃止とした施設が19件、譲渡とした施設が１件となっているところであります。現在譲渡の施設につきましては、公売に向けて検討を進めており、廃止とした施設につきましては、庁内において検討を行っている施設解体の優先度に基づき解体を進めていきたいと考えております。
　　　　　以上で私の演壇からの答弁とさせていただきます。
　　　　　　　　　　　　（市長　佐々木孝弘君降壇）
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　それでは、再質問いたします。
　　　　　まず最初に、ごみ処理の問題について伺います。当市のごみ処理に係る費用というのは、本当に莫大な費用が今かかっております。これは令和５年度の予算で言いますと、じんかい処理費として１億5,000万ほど、清掃センター維持管理費として３億4,500万ほどかかっておりまして、合わせますと令和５年度で約５億円の経費がここに盛り込まれております。これは、施設の建設費とか改良工事は入っておりませんので、さらにそういうものも足されてくるわけです。最終処分場につきましては、平成23年、24年に工事が行われまして、新しく今使っているわけですが、これには約８億円かかっております。それから、平成30年には焼却施設を１億2,000万ほどかけて改修したと。これもその５億円には入っておりません。このように本当に莫大なお金がごみの処理にかかっているわけですが、その維持管理費の５億円、毎年かかっている財源というのはどういう財源なのか、ちょっと確認したいと思います。
〇議長（工藤隆一君）　市民課長。
〇市民課長　高橋繁範君　お答えいたします。
　　　　　ごみ処理に係る財源ということでのご質問になるかと思います。財源につきましては、今まで工事等につきましては国の予算等を使っておりますけれども、一般に係る経費というのはほぼ一般財源ということになっております。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　これ貴重な一般財源から出しまして、約５億円毎年投資をしていると、こういうことでして、やはりここの負担を今後いかに切り詰めていくかと、これも大きな課題だというふうに思うわけです。
　　　　　それで、今の八幡平市のごみの処理の状況がどうなっているのかということで、ちょっと私調べてみましたので。市が出しております、これ昨年の３月見直ししたごみ処理基本計画、それからもう一つは、県も毎年ごみ処理の県内の市町村の状況を発表しているのですが、こういうデータを使いましてちょっと資料を作ってみました。ちょっと平成３年と書いていますけれども、これは間違いで、令和３年です。令和３年の１人１日当たりのごみの排出量、岩手県内を見まして、八幡平市は、トップが矢巾町でして、その次に多いのです、総排出量。人口１人当たり１キロ116グラムを排出していると、１人１日当たり。こういう数字があります。非常に八幡平市、多くごみが出ているのです。
　　　　　これは、八幡平市が先ほど言いましたごみ処理基本計画の中で、将来どういう数値を目標にしてごみの減量をやっていくかというのを出しているわけです。それを棒グラフで表したものです。令和２年度に策定していますので、令和３年度以降が目標に対して実績がどうなっているかというのを示しております。これ棒グラフでちょっとはっきりしませんけれども、３年、４年も既に目標よりもごみの量減っていないのです。多くなっております。赤が実績、青が目標になっているわけですけれども、これを令和12年度までには8,495トンまで減らすというのが当市の目標であります。これなかなか大変な目標なのです。人口も減っていくから、それなりには減るかと思いますけれども、しかしここまで減らしていくというのはかなり厳しい目標ではないかというふうに思います。
　　　　　そういう県内でも２番目に多い排出しているわけですが、ごみには家庭系とか事業系とか、様々あります。特に一般家庭の中で、ではどれだけのごみが排出されているか。これも令和３年度ですけれども、１人１日当たりの家庭ごみの排出量です。これ残念ながら、八幡平市は県内でトップなのです。679グラム排出していると、こういう状況になっています。
　　　　　それから、ごみの減量のやっぱりポイントは資源化なのです。いかにリサイクルを進めるかと。いかに分別をしてリサイクルを進めるかというのがこれは大きなポイントになるわけですけれども、当市のリサイクル率、これがどういう状況になっているかというと、県内33市町村の中で31番目、令和３年度で10.4％の、先ほど市長の答弁もありましたけれども、令和４年度は10.2ということでしたが、これは３年度で見ても10.4、県内では下から３番目ということで、ここもやはりリサイクルが進んでいないのです、残念ながら。こういう状況でございます。
　　　　　先ほど言ったように、市のごみ処理基本計画では、次の赤が目標値になります。青が実績でして、これは２年度に作りましたので、３年度からが実績と計画の誤差が分かるようになっています。３年度で実は11.8％のリサイクル率を目標にしているのですが、実際は10.5ということです。それから、４年度もこのようにまたさらに差がつきまして、12.7の目標に対して実績は10.2と、こういう状況です。令和12年度、10年後には20.7％までリサイクルを進めるというのが目標になっています。しかし、なかなかこれも大変な状況です。こういう非常に当市厳しい状況になっているのですが、その辺の考え方といいますか、当局ではどういうふうに捉えているのか、ここを確認したいと思います。
〇議長（工藤隆一君）　市民課長。
〇市民課長　高橋繁範君　お答えいたします。
　　　　　排出量、リサイクル率の目標に達成していない、届いていない要因、考え方ということでございます。こちらにつきましては、日本は世界的に見てごみの排出量が多い国ということになっております。ごみ排出量が多い理由として、大量生産、大量消費、大量廃棄という経済社会により高度経済成長を果たしてきたという背景があります。その結果、課題となっていたごみ処理等の課題を解決するため、2000年に循環型社会形成推進基本法が制定され、環境への負荷が少ない循環型社会を形成するために、３Ｒや５Ｒの取組が進められています。本市でも市民に対して呼びかけは行っておりますが、なかなか資源循環の意識が深く浸透し切っていないことが要因の一つと捉えております。
　　　　　また、当市において、１人１日当たりごみ排出量が多くなっている明確な理由というのは定かではありませんが、他市町村で取り組まれているが、当市では取り組んでいないこととして、プラスチックごみの分別収集と持込みごみ手数料有料化があり、これらの点も要因の一つであると考えております。
　　　　　以上でございます。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　当市がリサイクルが進んでいないというのは、分別がやっぱり遅れているのです。県内でも進んでいる自治体、これでいきますと何が当市と進んでいる自治体とで違うのかというのは、やはり分別なのです。分別が進んでいるか進んでいないか、簡単に言うとそういうことになります。例えば今回広域のごみ処理、今これが進んでいまして、盛岡中心に８市町が進めているわけですが、その中でも進んでいる自治体、例えば紫波とか矢巾町、こういうところは非常に分別が進んでおります。例えば紙容器の梱包紙の分別、これも当市やっていませんけれども、紫波、矢巾町ではやっております。盛岡の都南地区も一緒なのですけれども。それから、プラスチックの容器、梱包のごみも分別をやっているのです。それから、もう一つ、これは大きいのですけれども、生ごみの分別もやっていると。例えばこの３つ見ましても、当市はやっていないわけです。これなかなか市民に協力をしていただいてやっていくというのは、大変なことになるわけですけれども、しかしここにやはり速急に挑戦するといいますか、これやっていかなければ絶対追いついていかないと思います、先ほどのリサイクルの目標を見ても。その辺いかがですか。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
〇市長　佐々木孝弘君　私からお答えをさせていただきたいと思います。
　　　　　まず、ちょっとさっきのご質問に戻りますが、財源についてでありますが、100％一般財源ということではなく、事業系ごみについては手数料をいただいておりますので、その辺の収入というのは当然あるわけであります。そこは、訂正をさせていただければと思います。
　　　　　あと、リサイクル率につきましても、過日の盛岡広域環境組合の議会でもこの件が質問の中にあったわけでありますが、雫石・滝沢環境組合ではいわゆる焼却灰を路盤の材料に使うということで、それをリサイクル率にカウントされているということで、非常に高いリサイクル率になっています。滝沢につきましては、八幡平市と同様にプラごみもまだ資源ごみとしては対応していないわけでありますので、その率だけを見れば相当違うわけではありますが、やっている内容とすれば、私どもとしては、滝沢市等々と比べてもそれほど大きな違いがないというようなことというふうに考えております。
　　　　　それからあと、紙製容器包装については、やっていないというお話でありましたが、やっていますので、いわゆる雑紙等も含めてやっておるわけでありますが、なかなかこれは市民の方々に浸透させる手段が我々のほうで足りていないということであります。プラスチックごみについては、当然これから喫緊に急いでやらなければならないというふうに思っています。ただ一方で、いわゆるストックヤードといいますか、新たな施設等々も含めて、相当な費用がかかるわけでありますので、どのタイミングで行うか、広域化の協議の中でやる方向では当然進めているわけでありますが、そのタイミングを図っていかなければならないと、いわゆる財源的なことも含めて考えていかなければならないということであります。
　　　　　あと、生ごみについては、おっしゃるとおり紫波、矢巾で進んでいるわけであります。私も何回か視察に行ったことはあるわけでありますが、出た生ごみを乾燥化させて、肥料にして売却するというところまで組合のほうでしっかりとやっている状況を見て感心をしたところでありますが、ただ一方ではやはり売れ残りとか、いろいろ問題もあるようなこともありました。プラスチックごみに比べて、やはり生ごみの資源化の取組というのは非常にハードルが高いというふうに感じています。やはり収集の問題、収集する場合には専用のトラック等も必要でありますし、集積場には生ごみを入れるバケツみたいなのも必要になるわけでありますが、そういった設備を考えますと、プラスチックごみと比べても相当に費用がかかること、そしてハードルが高いこと。そして、先進地からも聞いておりますけれども、生ごみがやはり100％回収できているわけではないということであります。そこの対策をどうしていくかというようなこともいろいろ考えると、広域化に向けて盛岡・紫波地区環境施設組合の取組をしっかりと検証というか、研究させていただいて、八幡平市でも同じようなことができるのかというところ、ちょっと時間はかかるかと思いますが、いろいろなことを学びながら、いわゆる総排出量の削減、そしてリサイクル、資源化の推進、燃えるごみの削減、このことに取り組んでいかなければならないということはご指摘のとおりでありますので、頑張っていきたいと思っています。
　　　　　八幡平市にあっては、合併前は３町村で組合で運営してきたわけでありますが、そのときのデータを見ると３町村平均では15％以上のリサイクル率でありましたが、その後の合併以降の取組がなかなか市民運動として広げてこられなかったということが、私が経験した中では感じているところであります。やはりいかに市民の皆様を巻き込んでというか、一緒にやるという、いわゆる事業者も含めて、そういったスタンスでどんどん取組を広げていかなければならないわけであります。先ほどの紙の話についても、取り組んでいないという、アンケート結果で知らないというか、紙もリサイクルの対象にしていることを知らないという人が圧倒的に多くて、やはり浸透できていないなというところを改めて実感したところでもありますので、いかにここを市民の皆様に周知して取り組んでいくか。新たにプラスチックごみへの取組についても、やりましたということだけではなくて、プラスチックごみの回収にも努めるのだけれども、それを市民の皆さんがやはりしっかりと理解していただいた上で市民主体となってやっていく、そういう考え方というか、そういう取組を進めていかなければ、なかなかこの数字というものは上がってこないのではないかというふうに考えておるところであります。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　これが市がつくった目標、計画なのです。やはりこれに挑戦しなければ駄目だと思うのです。この計画つくった後、ほとんど変わっておりません、分別も、収集の中身も。ということは、何もやっていないということなのです、計画つくっても。これではやっぱり私は駄目だと。先ほど言いましたけれども、年間５億円という維持管理費がかかっているわけでして、ごみを減量化することによって、その経費も抑えていくことができるわけです。ぜひやはり新たな挑戦をしていただきたいと。
　　　　　紙容器、梱包のごみ、やっていると言いましたけれども、あれは雑紙という捉え方でして、例えばいろんなお菓子の梱包用紙とか、箱の梱包とか、そういうものというのは市民には認識はないです、雑紙ということでして。ですから、それも明確にして、できるだけリサイクルできるものは分別をしようと。
　　　　　プラスチックについても、これも法律が定められて、義務ではないのですけれども、やらなければいけないという、そう今なっていますので、ぜひこのプラスチックの分別についても直ちにやはり手を打っていくべきだと。市のごみ処理基本計画の中でちゃんと明記しています、やっていくと。でも、もう３年たったのだけれども、全然新たな手は打たれていないと。これ私問題だと思います。
　　　　　それから、生ごみですけれども、紫波、矢巾の広域でやっている処理場というのは、確かに物すごく立派な施設があって、そこで堆肥化をして、それを販売しているというのは分かりますけれども、ただそれ以外にも生ごみを分別して処理する方法というのはいろいろあるわけです。県内でも、例えば一戸とか、そういうところにも、あまり手をかけないでやっているところもあります。そういうのもぜひ挑戦してほしいのです。一遍に全部と言わなくてもいいですから、生ごみの半分は回収したとか、そういう方向でぜひ取り組んでいただきたいと。
　　　　　もう皆さんもご存じだと思いますけれども、盛岡広域環境組合が、これがもし施設ができて、そこへごみを持ち込むということになりますと、持ち込む量によって負担が決まるわけです。持ち込む量を減らせば、減らしたくらい当市の負担が減っていくのです。そういうごみの量で100％負担金を決めるということになっていますので、そういうのもこれから出てくるわけでして、何としてもこの分別を進めて、そしてごみの量を減らすと、再度その取組の考え方について伺いたいと思います。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
〇市長　佐々木孝弘君　遅れている部分は、当初計画していたプラごみの資源化については計画より遅れている、その原因としては、さっき申し上げましたとおり財源とか、仕組みのところの整理がちょっとまだできていないというようなこともあるわけでありますが、そこは早めに取り組んでいきたいということで、担当課のほうとは現在協議しているところであります。
　　　　　あと、今のセンターの運営費あるいはじんかい処理、合わせて５億円ぐらいというお話でありました。今のごみ焼却施設は、１日処理量が50トン規模なわけでありますが、実態としてはもう30トン台ぐらいの処理量まで落ちているということであります。ただ、やはりセンターとかのごみの収集運搬の業務については、ごみの量が減ってもほとんど変わらないというのが現実でありますので、量が減れば、いわゆる処理等に係る費用の単価が上がっていくというような現状であるわけであります。
　　　　　そういった中で、先ほど議員からお話がありました、広域化での負担の在り方が利用量によって決まっていくというようなことが決まっているわけでありますけれども、そのことによりまして今後八幡平市でのごみの排出量が人口減少等も相まって減量していくとすれば、今のセンターの運営よりは当然財政的な効果が出てくるというようなことは、もう間違いなく言えるわけでありますので、あと10年切った広域化の中で、できることはもう広域化前にやっていくと、そういった姿勢で取り組んでいきたいということでありますし、また先ほどの話の繰り返しになるわけでありますが、紙製容器包装とか雑紙についてもやっているという話の中で、なかなか市民の皆さんに浸透していないというお話もさせていただきました。まさにここが大事なところでありますので、繰り返しになりますが、プラごみも資源化するということでやる方向であるわけでありますが、やはり市民の皆さんがそれをしっかりと理解していただいて、分別を行っていただくというところの運動を盛り上げていかなければならない。
　　　　　あとはもう一方では、今も高齢者の方々を対象にして、ボランティアの皆さんからも、ごみの排出についてはお手伝いをしていただいているところもあるわけでありますけれども、分別がやはり細かくなっていきますと、出す方々の苦労もまた増えるわけでありますので、そこの支援策もどうしていったらいいのかということも当然考えていかなければならない、その両にらみでごみの減量化に努めていく、そういったことで、よりこれまで以上に取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　この表は、これは県の発表している資料をコピーしたものです。これは家庭ごみの排出量、先ほどもちょっと出しましたけれども、当市はかなりランクが下になっているわけです。令和３年度、一番右端見てほしいのですけれども、青で書いている自治体、これが生ごみを分別している自治体なのです。生ごみを分別している自治体というのは、家庭ごみの排出量がずっと、この青で書いているのが全部そうなのですけれども、もうランク上になるわけです。これをやっていないところ……これ先ほどの、八幡平市は結局家庭ごみが一番県内で多くて最下位、こういう状況。だから、分別、そして生ごみも含めた分別をやっている自治体というのは、本当に減量されているのです、家庭から出るごみを。そういうこともぜひ踏まえていただいて、生ごみの分別も含めてやはりやっていくべきだと、そういう仕組みを始めるべきだというふうに思います。
　　　　　これは、集団回収といいまして、それぞれの町内会のＰＴＡの人たちが廃品回収なんかやっているのですけれども、そういうのを含めた集団回収がやられているわけです。ほとんどの自治体でこれやっています。補助金も出してやっているわけでして、これも八幡平市は非常に遅れているのです。県内でいうと、集団回収率でいうと33自治体のうち26番目ということでして、この辺、例えばこの集団回収に対する補助金、今どういう仕組みになっているのか、分かればちょっと確認したいと思います。
〇議長（工藤隆一君）　市民課長。
〇市民課長　高橋繁範君　お答えいたします。
　　　　　集団回収報奨金ということのご質問になるかと思います。資源の再利用を促進するとともにごみの減量化を図るため、資源ごみの集団回収を行った団体に報奨金を交付しております。対象期間につきましては、４月１日から12月28日までとしており、学校を経由してＰＴＡや子供会へ案内するほか、前年度に実施した団体には直接案内しておるところでございます。また、市広報及び市ホームページにも掲載し、周知しております。報奨金につきましては、１回につき1,000円の回数割と、１キログラムにつき４円もしくは５円の実績割ということで行っております。令和４年度につきましては32団体、143件、50万6,811円の交付を行っており、５年度につきましては11月末現在で33団体、111件、36万2,214円を交付しておるものでございます。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　コロナというのがこの３年間あったわけでして、それでちょっと数字は落ちているのですけれども、これは同じ年数ですので、それは順位には関係ないと思いますので。こういう集団回収についても、これもリサイクルになっていくわけです、この集団回収したやつは。リサイクルを増やしていくわけでして、こういう取組についても、もう一度その内容も点検して、どうやったら先進地のような集団回収率まで引き上げることができるのか、ぜひ検討して進めていただきたいというふうに思います。
　　　　　時間がありませんので、大きな２点目について伺います。令和５年の、今年の３月に策定をいたしました八幡平市公共施設等総合管理計画、これ結論的に言いますと、どうやって施設の維持管理費を減らしていくか、そのための計画なのですが、これを見ますと公共施設とインフラ資産、道路、橋梁、上下水道ですね、こういうのも全部含めましてどういう維持費がかかっているのかというのがこの中で出てきます。それで、過去５年間のこういう公共施設、インフラ資産への投資的な経費は平均で31.1億円と。ところが、これから将来40年間の平均を試算してみると年間に51億円かかると、こういう試算をしているのです。つまりこれから毎年、この試算によりますと約20億円、19.9億円が維持管理費の費用として新たにかかると、こういうことをこの計画の中では出しているわけです。
　　　　　伺います。まず１つ、この試算した中には、今使われていない廃止された公共施設の取壊しの費用というのは含まれた、そういう見積りだったのでしょうか、確認いたします。
〇議長（工藤隆一君）　総務課長。
〇総務課長　佐々木善勝君　お答え申し上げます。
　　　　　今回提示をさせていただいている費用については、ご案内のとおり総務省が示した調査報告書に基づいての試算で、このような金額を提示させていただいております。解体の費用ではなくて、建て替えや大規模改修等々の費用に関しての試算を今回させていただいておりますので、解体費用まではこれの金額には入っておりません。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　そうしますと、今廃止されている施設、先ほど演壇から市長は20施設あると、こういう説明でした。いずれこの20施設、取壊ししていかなければいけないですよね、そのまま放置しておくわけにはいかないわけですから。この間も議会の中で、この問題繰り返し上げられてきているのですけれども、そうするとそういう施設を取り壊す費用もこれに加わってきたらば、もうとてつもないお金が必要になってくると思うのですが、その辺については、取壊しについてはどのようなことをお考えになっているか。
〇議長（工藤隆一君）　総務課長。
〇総務課長　佐々木善勝君　お答え申し上げます。
　　　　　取壊しについては、議員ご案内のとおり20施設あるということで、これは確認させていただいております。決算議会のときにもご答弁申し上げたかと思いますけれども、こちらのほうでも計画的にこの取壊しについてはやっていかなければならないと思っておりますので、その対象施設に関して優先度合いを決めて、計画的に実施していきたいと思っておりますので、今計画的にやる上で、解体に係る優先度合いの指標を定めているところでございますので、その検討が済んだときには、議会のほうにご提示をさせていただければなと考えているところでございます。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　今使われている公共施設、インフラ資産、この維持管理費に対しても、これから年間20億足りないわけです。その20億を確保しながら、そしてさらに取壊しの費用もと、これは大変市にとって負担が大きくなります。その辺の財政の見通しといいますか、どのように考えているのか。
〇議長（工藤隆一君）　企画財政課長。
〇企画財政課長　関本英好君　維持管理に係る財政の見通しということでお答えしたいと思います。
　　　　　まずは、維持管理に係るということではなくて、財政運営の上ではその年の、今ちょうど６年度、来年度の予算要求を取りまとめる作業に取りかかっているところでございますが、その中で中期的計画を立てます。おおむね５か年の計画ということでございますけれども、その中で維持管理費も今後５年間どれぐらいかかるのかということを試算いたしますので、その中で単年度の分についても試算しながら、中期的な視野に立って検討しているという状況でございます。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　それで、もうご存じだと思うのですけれども、今県もそういう廃止、使われていない建物なり土地なりを売却すると、公売していくという取組をかなり強力に進めているのです。これは、11月２日に県の財産の売払いのお知らせということで、日報に公告が出されたものなのですけれども、これよく見ていくと更地の土地だけではないのです。建物もついたまま売却すると、こういうこともやられているのです。先ほど市長の答弁の中で、１件は公売をしたいという答弁もありましたが、これやはりかなり積極的にそういうことができないものなのか、その辺についていかがでしょうか。
〇議長（工藤隆一君）　総務課長。
〇総務課長　佐々木善勝君　お答え申し上げます。
　　　　　不要資産に関しては、こちらのほうとしてもできるだけ公売のほうにかけたいなということでは考えております。今議員お尋ねの施設つきの土地ということになろうかと思いますけれども、それぞれそれが必要なというか、その建物の具合にもよるかと思います。老朽度、危険度、解体しなければ利用には図れないもの、いろいろ様々なケースがあるかと思いますので、その必要性については内部で検討したいなと思っております。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　市も財源、非常に今厳しい状況が続いていますけれども、こういう売払いによって、財源もそれなりに入ってくるわけでして、ぜひこれから検討するということですが、積極的に取組をしてみてはどうなのかと。例えば古い建物が建っているそういう土地もあると、その古い建物を壊す、その分の経費は差し引いて競売するとか、もちろん買った人がその古い施設を使ってもいいだろうし、壊してもいいと。ある意味で民間に取壊しもやってもらえるわけでして、そういう手法などもいろいろとあると思うのですけれども、その辺をやはりきっちり検討して、将来ということではなくて、もう具体的に進めるというのはいかがでしょうか。
〇議長（工藤隆一君）　総務課長。
〇総務課長　佐々木善勝君　お答え申し上げます。
　　　　　公売については、土地に関しては積極的に公売のほうを進めているところでございます。今建物つきで、様々ご提言いただいた内容については、早急に検討していきたいなと思っております。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　そういう中で、今中学校の統合の検討が進められております。松尾中学校、西根中学校、西根第一中学校、この３つの学校を１つに統合すると。決算委員会、分科会の中でも私伺いましたけれども、新たに中学校を建設することで話が進んでいると、こういう答弁もございました。果たしてそれでよろしいのか。既存の、例えば西根中学校にしても、耐震改築といいますか、改修やっています。トイレも新しくした、体育館はまだできたばかり、こういう現存の学校があるわけでして、そういうのを利用していくというのはできないものなのか。
　　　　　というのは、今お話ししたように、３つの中学校が統合して新しい学校を建てたら、その３つの中学校が全部廃校になってしまうわけです。これがまた市にとって物すごい負担になっていくと、将来的に。将来というか、もうすぐです。その辺も考慮しなければいけないと思います。だから、単に委員会の中で、こういう新しく中学校を建てたほうがいいということになったから進めますということではなくて、やはり市の財政状況なり、そういうことも含めて委員会の中で検討していくということをしなければ、これちょっと市にとって大変なお荷物を背負わせられるような結果になってしまうのではないかと心配しているのですが、その辺についていかがでしょうか。
〇議長（工藤隆一君）　教育総務課長。
〇教育総務課長　遠藤幸宏君　お答えいたします。
　　　　　まず、議員からあったとおりに、西根中学校あるいは西根第一中学校にしても耐震工事は済んでおります。しかし、築60年にもなるということで、耐震工事はしたのですが、そもそものコンクリートなり、それの劣化がもう始まってきていると、今の状態で子供たちに危険な状態にはなっていないのですが。ということで、仮に例えば西根中学校を統合した子供たちが統合校として使うということになると、統合してからまた何十年かそのまま使うということになりますので、そうすると建物がもうもたないということになると思います。また大規模改造なり耐震工事すればいいのではないかということも考えたことはありますが、ただそれこそ躯体は取り替えられないですので、結局は建て替えしなければならないということで、それを統合時に統合校として新築するということは今現在の考え方でございますが、いろいろな観点からの考えを持って、拙速には進めないで、いろいろな観点を精査しながら進めてまいりたいというふうに考えております。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　15番、髙橋悦郎議員。
〇議員　髙橋悦郎君　今課長答弁したとおり危険な校舎で、やはり子供たちを置くわけにいかないというのは、それはそのとおりです。全く新しい場所に土地を確保して学校を建設すると、そういうことではなくて、例えば今ある、仮に松尾中学校でもいいですし、西根中学校でもいいですし、利用できるところは利用すると。土地はもうあるわけですから、土地代はかからないわけで。校舎については、では何年かごとに切り替えていくと、新しい校舎に、そういう計画でもいいですし、そういうことが今非常に市の財政から見た場合求められているのではないかと。市の財政を無視して統合の新しい中学校というのは、これはやっぱり問題だというふうに思います。ですから、結局当局、教育委員会のやっぱり説明なり方針を示すところで、そこをきちっと間違わないで皆さんのところに示していかないと、そういう方向になってしまいますので、その辺についてはどうでしょうか。
〇議長（工藤隆一君）　教育長。
〇教育長　星　俊也君　小中学校の適正配置、そして中学校の統合につきましては、昨年12月から１月にかけて住民説明ということで、市内10小学校、４中学校、14の学校区それぞれで住民に説明をさせていただいております。また、その前提として適正配置の検討委員会、そして現在は名前を変えて統合検討委員会ということで、各地区の代表の方々、学校関係者、住民代表等々を含めて、ご意見をいただきながら進めているということが現状であります。そういったお話の中で、先ほど課長からも説明ありましたが、やはり既に現在ある西根第一中学校、西根中学校、もうすぐ60年という躯体そのものがもたない状況になっているという中で、子供たちに安全な中で、しかもやはり教育の中身そのものがどんどん新しくなっておりますので、そういったものが保障できるところでの学びというものをこれから先保障していくことが必要だというご意見を多くいただいておりますし、教育委員会としてもそのように考えております。
　　　　　なお、先ほどございました、それでは空いた学校はどうするのかということにつきましても、これまたご意見をいただいておりまして、例えば松尾中学校につきましては旧松尾村内の３小学校、松野小、寄木小、柏台小の統合校として現在の松尾中学校を使うことはできないのかと。もしそれが可能であれば、松野保育所と一体となった、あの辺りの幼稚園、そして小学校との連携した教育もできるであろうと、そのような前向きなご意見も頂戴しておるところですので、ぜひ学校の今後の跡地利用ということも含めて、十分に検討した上で進めてまいりたいというふうに考えております。
　　　　　以上です。
　　　　　　　　　　　　（議員　髙橋悦郎君一般質問席降壇）
〇議長（工藤隆一君）　これで髙橋悦郎議員の質問を終わります。
　　　　　ここで11時10分まで休憩します。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１１時０１分）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆
　　　　　　　　　　　　　　　　　　休　　　　　憩
　　　　　　　　　　　　　　　　　　再　　　　　開
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆
〇議長（工藤隆一君）　休憩前に引き続き会議を再開します。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１１時１０分）
〇議長（工藤隆一君）　引き続き、一般質問を行います。
　　　　　通告順位５番、齊藤隆雄議員。
　　　　　　　　　　　　（議員　齊藤隆雄君一般質問席登壇　※プロジェクター使用）
〇議員　齊藤隆雄君　議席番号３番、日本共産党、齊藤隆雄です。一般質問をさせていただきます。通告書により、介護保険についての一般質問をさせていただきます。
　　　　　2000年に介護保険制度が施行され、盛岡北部行政事務組合は現在第８期介護保険事業計画が最終年度となっております。第９期計画策定に向けアンケートが実施され、計画策定が進められていると考えます。
　　　　　さて、介護保険料は、毎期ごとに引き上げられております。第１期3,085円だった保険料が、第８期は6,499円となり、発足以来２倍以上の金額となっています。「制度そのものは分かるけれど、年金から差し引かれる保険料の負担が生活に響く。今以上の負担にならないようにしてほしい」との市民の切実な声もあります。来年度から第９期介護保険事業計画が始まりますが、国の制度改正への対応、保険料の改定など、どのように対応していくのか、次についてお伺いいたします。
　　　　　①、第９期介護保険事業計画において、65歳以上の介護保険料の改定、引上げまたは引下げをどのように想定しているのか。
　　　　　②、介護保険料基準月額が全国や岩手県に比較して高くなっている要因をお伺いいたします。
　　　　　③、令和５年度の計画に介護老人福祉施設の建設が予定されておりましたが、保険料算出の際、新しい施設分を含んだ介護報酬に係る予算を想定して算出したのかお伺いいたします。
　　　　　④、介護給付費準備基金の残高が現在４億960万2,586円となっております。第９期の計画策定が進められている中で、歳入は増加、歳出は減少傾向にある決算状況となっております。第９期では、介護保険料の引上げを抑えるべきと考えるが、見解をお伺いいたします。
　　　　　⑤、厚労省の発表では、介護利用料２割負担の対象を広げる試案を社会保障審議会に示しました。物価高騰の影響もあり、高齢者の生活はますます苦しくなっています。そのため、介護サービスを受けたくても使えない、あるいはこれまでよりサービスを減らさなければならないといった人が出てはならないと考えますが、見解をお伺いいたします。
　　　　　⑥、厚労省の調査によると、物価高騰の影響により、介護保険制度が始まって以来、初めて特別養護老人ホーム、特養や介護老人保健施設、老健が赤字経営になったと発表しております。市内の介護施設の経営状況はどのようになっているのかお伺いいたします。
　　　　　⑦、介護分野の人材不足が深刻であります。今年の全産業平均の賃上げ率は3.58％に対し、介護分野の賃上げ率は1.42％であり、低賃金などの理由により、昨年度初めて離職者が就職者を上回っております。市内の施設の状況はどうかお伺いいたします。
　　　　　以上、よろしくお願いいたします。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
　　　　　　　　　　　　（市長　佐々木孝弘君登壇）
〇市長　佐々木孝弘君　齊藤隆雄議員のご質問に順次お答えしてまいります。
　　　　　大きな１点目の介護保険についてのお尋ねでございます。初めに、１つ目の第９期介護保険事業計画における65歳以上の介護保険料の改定についてでございますが、本年11月６日付、厚生労働省、社会保障審議会介護保険部会の資料によりますと、第１号保険料負担の在り方について、介護保険制度の持続可能性を確保するためには、低所得者の保険料上昇を抑制することが必要であり、負担能力に応じた負担の観点から、既に多くの保険者で９段階を超える多段階の保険料設定がなされていることも踏まえ、国の定める標準段階の多段階化、高所得者の標準乗率の引上げ、低所得者の標準乗率の引下げなどについて検討しており、今後の議論を踏まえ、年末までに結論を得ることとされております。
　　　　　現時点において国が例示している見直し案によりますと、標準段階について、現行における最大の第９段階、合計所得320万円以上の部分を合計所得320万円以上、410万円以上、500万円以上、590万円以上、680万円以上の合計５つに細分化し、13段階とするもので、併せて標準乗率について、第10段階から第13段階の高所得者分の引上げと、第１段階から第３段階の低所得者分の引下げを同時に行い、低所得者に所得再配分を行うというものであります。
　　　　　介護保険料の改定につきましては、今後国から示される標準段階や標準乗率などを踏まえ、盛岡北部行政事務組合において十分に議論をされるものと考えております。
　　　　　次に、２つ目の介護保険料の基準月額が全国や岩手県に比較して高くなっている要因についてでございますが、高齢化率の状況を見てみますと、令和４年10月１日時点で全国29％、岩手県が34.8％、盛岡北部行政事務組合管内は43.4％となっており、組合管内は国や県と比較して高齢化率が高くなっております。また、要介護認定率は、本年４月末現在で20.5％であり、岩手県内24保険者中、上位５番目、全国と比較いたしますと1,571保険者中、上位327番目と比較的高くなっております。これらの状況から、介護サービスを利用される方も比較的多い状況にあると推測されます。
　　　　　また、サービスの給付状況につきましては、令和４年度の第１号被保険者全体の人数に占める訪問介護、通所介護といった在宅サービスの利用者の割合は、盛岡北部行政事務組合では10.1％であり、国や県とほぼ同程度となっておりますが、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった施設系サービスの利用者の割合は高く、同年度の第１号被保険者１人当たりの給付費を比較してみますと、全国１万865円、岩手県は１万2,396円、盛岡北部行政事務組合は１万6,302円でございまして、国や県を大きく上回る状況となっております。これらのことが、介護保険料の基準月額が高くなっている要因と考えられるところであります。
　　　　　次に、３つ目の令和５年度の計画に介護老人施設の建設が予定されていたが、保険料は新しい施設分を含んで算出したのかについてでございますが、盛岡北部行政事務組合によりますと、本年度の整備計画については、岩手町圏域で介護老人福祉施設の30床増床を計画していたものでありますが、この部分に関しましては整備計画の予定のみを位置づけ、サービス見込み量には含まずに介護保険料を算出したとのことでございます。
　　　　　次に、４つ目の介護給付費準備基金の残高が４億円余りとなっているが、介護保険料の引上げを抑えるべきと考えるが、見解を伺うについてでございますが、１つ目の介護保険料の改定についてでご説明いたしましたとおり、国では現在第１号保険料の見直しを議論しており、いまだ結論が出されていない状況にあります。介護保険料につきましては、国の見直し結果を踏まえ、令和６年度から８年度までのサービス見込み量を考慮した上で介護給付費を推計し、これに見合う第１号保険料を算定するものと思われますことから、介護給付費準備基金の取崩しにつきましても、この算定の中で盛岡北部行政事務組合において十分議論していく必要があるものと考えております。
　　　　　次に、５つ目の厚労省の介護利用料２割負担の対象を広げる試案に関しての見解についてでございますが、本年11月６日付、厚生労働省、社会保障審議会介護保険部会の資料によりますと、令和４年12月20日付、社会保障審議会介護保険部会の利用者負担に関する意見書には、「こうした議論を踏まえ、「一定以上所得」（２割負担）の判断基準について、後期高齢者医療制度との関係、介護サービスは長期間利用されること等を踏まえつつ、高齢者の方々が必要なサービスを受けられるよう、高齢者の生活実態や生活への影響等も把握しながら検討を行い、次期計画に向けて結論を得ることが適当である」と記載があり、現在も審議が続けられ、結論がいまだ出ていない状況にあります。
　　　　　市といたしましては、持続可能な制度の確立、負担の公平性に配慮しながらも、高齢者の方々が必要なサービスを十分に受けながら、安心して生活できるような基準となるよう設定されることが望ましいと考えておりますので、今後も国の動向を注視してまいりたいと考えております。
　　　　　次に、６つ目の物価高騰の影響による市内の介護施設の経営状況についてでございますが、光熱費、食材料費、衛生材料費など、各種の物価高騰により、介護施設などでは経費負担が増大していると認識しておりますが、これまで介護施設から経営状況に関しての相談などは受けておらず、詳細までは把握していない状況にあります。
　　　　　また、介護保険法に財務状況に係る規定はないことから、保険者である盛岡北部行政事務組合におきましても報告を受けるものではなく、運営指導も行っていないとのことでありました。
　　　　　次に、７つ目の介護分野の人材不足につきましては、市内の施設の状況についてでございますが、施設などの職員の賃金の額及び賃上げ率については、市としては把握していないところであります。
　　　　　人材不足につきましては、昨年度盛岡北部行政事務組合が第９期介護保険事業計画策定に当たりまして、介護サービス提供事業者にご協力をいただいて、介護人材実態調査を実施しております。組合管内の居宅介護支援事業所を除く全てのサービス提供事業者95事業者に依頼をし、51の事業者から回答を得たものでありまして、管内全体の介護職員数の変化についての調査では、採用者数は正規職員48人、非正規職員30人の合計78人で、離職者数は正規職員39人、非正規職員16人の合計55人との結果でございました。調査結果から見ると、採用者の数が離職者の数を上回っている状況にありますが、介護人材不足は全国的なものでもあり、今後も続くものと見込まれますので、介護保険の報酬改定の状況と併せて動向を注視してまいりたいと考えているところであります。
　　　　　以上で私の演壇からの答弁とさせていただきます。
　　　　　　　　　　　　（市長　佐々木孝弘君降壇）
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　再質問させていただきます。
　　　　　まず、再質問の前に、今介護の現場で働いている方とかの市民の声等もありますので、先にそちらのほうを紹介したいと思います。まず、先般の議員と語る会の席上で、市民の方から、介護保険料、保険料とはいっても年金の中から引かれますので、どうしても税金を納めているというか、税金を取られているイメージが、そういう形を持っている方が市民の方に多くおられますので、保険料は上げないでほしいというのが切実な声です。介護施設で働いている方の現場で聞いたお話では、松尾地区の施設でしたが、賃金等は私たちはほかの施設に比べれば恵まれていると、恵まれているといっても非常に大きいとかではなくて、そういう形です。ただ、お話を聞いていくと、人材不足で、人がいないがためにそういう報酬になっているのではないかという形に捉えました。現場に人が少ないがために、どうしても勤務時間なり、そういう負担が大きいということでしたので、一概に自分ところだけが恵まれているというような捉え方ではないのかなという形で捉えました。
　　　　　まず、再質問の３番目に質問しました、岩手町に介護施設を令和５年度、30床ほどの予定をしていたのですけれども、それができなかったのですけれども、９期、次の計画の中で、今現在で岩手町の施設を計画しているのかどうか。仮にこれは最終年度だったので、保険料には含まなかったということですけれども、これが例えば令和６年度、９期スタート時にもしその施設を進めるということになれば、介護報酬もその分かかってくるのかなと思いますので、その辺を含めて、現在分かっていることでよろしいのですけれども、お伺いします。
〇議長（工藤隆一君）　健康福祉課長。
〇健康福祉課長　齋藤美保子君　お答えいたします。
　　　　　８期の中にあった計画上のものが、岩手町さんのほうで９期のほうに計画しているのかというところでございますが、今盛岡北部行政事務組合のほうで、介護保険事業計画の中の整備計画の部分については取りまとめ作業中でございますので、まだ取りまとめ中だというところです。
　　　　　それから、もし６年度その計画が整備されるのであれば、それが保険料の算定の中に入ってくるのかというところのご質問だと思いますけれども、６年度に整備して、いつから実施、開始するかというところに係ってくると思いますので、それが６年度中であれば６年度からの見込みで算定されると思いますし、７年度からであれば７年度からというところで、いつから開始されるかというところがポイントになると思います。
　　　　　以上でございます。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　この介護事業なのですけれども、８期、３年間で一つの計画として進められておりますが、決算上で見ると国なり県なり、市町村の負担金なりの部分が、単年度決算で行われているのが多分現状だと思うのですけれども、保険料を決める際にその部分というのは、１号なり２号被保険者にして見たときにどういう形で計算されているのか……。分かりましたか、質問。すみません。どういう形で計算されているのか、まずお伺いします。
〇議長（工藤隆一君）　健康福祉課長。
〇健康福祉課長　齋藤美保子君　お答えいたします。
　　　　　どういう形で算定されていくかというところですけれども、介護給付に係る３年間のうちにどのくらいのサービス量があるかというところを盛岡北部行政事務組合のほうで算定いたしまして、それのサービス量に見合う給付費を出します。その給付費のほかにも地域支援事業費とか、いろんなものがプラスになるのですけれども、それを合わせましてトータルでこれぐらいかかるというところを出しまして、第１号被保険者の負担割合が23％というふうに決められておりますので、23％の乗率を掛けまして、あとは調整交付金の金額ですとかというところも５％であるのですけれども、トータル的にはどれぐらいかかるかというところから第１号の23％を掛け算しまして、人数によって保険料のほうを算定するというふうな流れになります。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　介護事業は、３年間が１期で計算するのですけれども、国とか県の交付金については単年ごとですか。それとも、交付金については３年間、計画の中でこういう金額だというものが、交付金額が決まっているのでしょうか。
〇議長（工藤隆一君）　健康福祉課長。
〇健康福祉課長　齋藤美保子君　お答えします。
　　　　　３年間の計画額がまずイコール予算額というか、そういう形になりますので、国、県、市の割合も計画額によって交付申請などの手続をして、単年度で、その年度に、例えば今であれば令和４年度に申請した分で、令和４年度実績値で精算をして、国なり県なり、市でもそうですけれども、多く精算分が出たとなれば、それは返還するというふうな流れになります。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　８期の介護の給付費なのですけれども、令和３年度から令和５年度につきましては、ちょっと下に手書きで書いたのが10月までの半年間の分を計算しまして、その平均で取ったときに１年間で給付されるだろうという金額になっております。こういう点から見ても、ずっと計画に対して実績が下回っているというか、常に黒字で来ているのが介護保険の今までのお金の流れというか、そういう形なのですけれども、実際に国の予算も介護保険の事業を見ると、これ2000年に厚労省で発表した数字が、歳入が３兆8,000億、歳出が３兆5,898億ということで、一番下段が給付の保有額というか、各市町村で、その組合ごとで残った残金、2021年がそれから11兆まで歳入なり歳出が膨れているのですけれども、その分というか、保有料の金額も9,137億という形で、すごく基金というか、かなりの黒字になっているのが現状なのです。
　　　　　今物価高騰なり、年金のそのものの収入が減っている中で、介護保険の積立ては、先ほど言いました４億近い、北部の基金にしても、これは第１号被保険者が払った分の残りがずっと積み上がってきたお金だと思うのです。国なり県なりに関しては、市町村もそうですけれども、単年度ごとに決算して、そのごとに余った分についてはお返ししている状況でこの金額なのですけれども、給付の基金の残高が平成30年度から令和元年と進んでいって、先ほど私も通告書で報告しました４億800万ほどの残金に今現在なっているというのが現状なのです。保険料の９期の計画をこれから策定すると思うのですけれども、今現在の保険料の策定に当たってはどの辺まで、国の方針が出ていないので、全然進んでいないのか、少しは保険料について話合い的なものが進んでいる部分があるのかお伺いします。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
〇市長　佐々木孝弘君　私からご答弁させていただきたいと思います。
　　　　　私は、盛岡北部の管理者も兼ねておりますので、現在はいわゆる事務レベルでの協議ということで、第９期の計画の内容を詰めているというようなことで伺っておるわけでありますが、基本的に保険料と、あるいは基金の取崩し関係につきましても、盛岡北部に介護保険運営協議会というものがありまして、その場で審議をしていただいて決定というプロセスを踏んでいくわけでありますので、なかなかこの関係については、私ども構成市町の代表としての立場ではお答えできかねる部分もありますことをまずはご理解いただきたいと思います。
　　　　　そういった前提の中でいろいろ議論していく中で、国の方針が出てきた中で、考え方とすれば、答弁でも申し上げましたけれども、いわゆる低所得者にさらに配慮していくことと、あと所得が多い方々にはさらなる負担をしていただくという考え方の中で、今段階を増やすということも踏まえて議論しているというようなことでお伺いしておりましたので、正式なご答弁は介護保険の運営協議会、あるいは盛岡北部の議会のほうでのご答弁となりますことをちょっとご理解いただければと思います。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　今の低所得者の保険料の見直しなのですけれども、この部分、増額になる対象の方が140万人なのです。非課税の軽減に当たる人が1,300万人なのです。要は10倍以上の差があって、制度そのものを継続なり、これをやめるわけにというか、ずっと継続するためには、こういう大きい1,300万人の方を軽減することによって、もちろん制度の継続そのものを進める、負担を軽減させて進めようとする内容は分かるのですけれども、この介護保険そのものが、同僚議員が前回も少し質問させていただきましたが、国民年金で満額もらっている方でも６万6,000円少し、６万7,000円切るぐらいの年金の額、多床室のホームに入って約10万、もう既に国民年金の部分では多床室の老人ホームにも入れない、毎月３万何かしらの負担が生じているのが現状の介護保険制度の部分であります。
　　　　　それでまず、今回は私としては、どうしてもこの黒字の部分に対して、保険料の策定なりというか、決め方そのものが、全国的に全てのところが黒字ということは、もう数字そのものの決め方そのものがかけ離れたところで、少し別な部分で計算されているのではないかなという部分を感じるのですけれども、盛岡北部行政事務組合として保険料の策定の際に基金の４億なりは、４億円があるという部分は、あくまでも差し引いた形で必要な給付額というか、そういう計算をしているのかちょっとお伺いしたいと思います。
〇議長（工藤隆一君）　健康福祉課長。
〇健康福祉課長　齋藤美保子君　お答えいたします。
　　　　　基金の分を差し引いてというよりは、今までの８期の計画の中でもそうでしたけれども、まずサービス料の給付費を出しまして、その中で保険料の計算をして、そこで基金をどれだけ充当できるかというところを試算して、最終的な保険料というふうな流れになります。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　例えば運営の段階で、突然介護の給付が増えて赤字になりました、単年度でした場合に。そういうことを見込んで、県もある意味そういう積立てをしているのが現状だと思うのです。どこの自治体というか組合考えても、そういう県のお金を使って足りなくなったとかというのはあまり好ましくないというか、決してペナルティーがあるわけではないと思うのですけれども、そういう部分で多めにというか、常に毎年たまるように多くの負担を１号被保険者なりに加えているわけですけれども、私は現在の賃金がまず上がらない、年金も減らされている状況で考えると、保険料の負担というのはかなり生活が困窮する原因になっていると思います。改めて、現在今までやってきた内容の計算方法でこれだけの黒字が出ている中で、国に対してでもこういう保険料の策定の際の計算方法なりを見直すようなご提案というのはできないものでしょうか。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
〇市長　佐々木孝弘君　年金から特別徴収となっている方々については、なかなかやはり国民年金だけの方、そして厚生年金の方、いろいろな方がいる中で、その所得に応じた額で天引きされているというようなことであるわけでありますが、所得が少ない方に対しては年金から、介護保険料のみならず後期高齢者の保険料、あるいは国民年金の保険料、あるいは住民税等々も今引かれているという中で、制度の変遷を見れば、年金から、何でもかんでもという言い方はちょっとあれですが、いろんなものが引かれるようになってきたということで、一旦もらったのから納めるものと天引きされてくるものとでは、やはり受け止め方が違うのかなというようなことも感じるところではあります。
　　　　　それはちょっと感想でありますが、黒字というお話でありましたが、課長からもお話ありましたとおり、再度お話し申し上げれば、介護保険の財源というものは公費が税金も含めて50％あります。そして、40から60歳の方々の保険料が27％、そして65歳以上の方、いわゆる第１号被保険者が23％、これらの財源構成の中で、盛岡北部の財政としてこういったような状況で、基金のほうも残高が推移してきているわけでありますが、増え続けているということでは一概にはなくて、今の表を見られますと、直近５年間では増えているというようなことは言えるかと思います。ただ、過去にはやはり基金もかなり枯渇しそうな状況もあったり、そういったような変遷をたどってきたということもあります。
　　　　　ですので、詳しくは、やはり先ほど申し上げましたとおり、介護保険運営協議会の中でもこれから議論が始まる前でありますので、なかなか申し上げづらいところではあるわけでありますが、当然９期計画の中で、先ほど課長が申し上げましたとおり、費用に対して23％の保険料がどうなるかというようなことは、まずは基金を抜きに試算をするわけでありますが、そこから今４億ぐらいある基金の中からどれだけ充当できるのかということ、ここが非常に大きな議論にもなると思います。そうやって、基金の額、残高というのは、どの程度が妥当かというのは、介護だけではなく、国保も全て共通していることであるわけでありますが、これからまだまだ続いていくこの制度の中で、どの程度を残高として残す、どの程度を基金から取り崩しながら、被保険者の皆様の保険料の負担をいかに抑えていくかというところは、非常に大きな関心を持たれて、運営協議会の方々も本当に一生懸命議論していただくことになるというふうに思っています。
　　　　　そういう中で、市町村が国に対して要望するということにつきましては、この50％の公費の負担分をやはり増やしていただきたいということになるのかなと。ただ、現状の制度では、50％というのは国だけではなくて、県も市町村も負担することになっておりますので、例えばこれを55なり60％まで引き上げていただいたとしても、当然市町村の財政負担も増えていくわけであります。そこのところ、この介護保険制度というのは2000年にできたということで、もう23年ほどになるわけでありますが、サービスの観点から見れば非常に世界でも優れた施策というようなことであるわけでありますので、その辺の財政的なところ、国もなかなか財源的にも厳しいところはあるわけでありますが、いずれ年金だけで暮らしていらっしゃる方々が、年金が上がらないで保険料だけどんどん上がっていくということは、私たちとしても非常にやはり懸念するところではありますので、市長会等を通じながら、これまでどおり国の負担割合を増やしていただきたいという要望については、引き続き行っていきたいと思っております。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　こちらは、岩手日報に載りました特養、老健の初の赤字という記事でございます。介護報酬そのものをまず上げればいいかどうかは別にしても、施設そのものの運営が赤字になっているという部分がすごく危惧されるというか、心配であります。というのは、介護報酬はあくまでもそこに勤めている職員なり、経営なりに対して介護報酬をお支払いしていると思うのですけれども、赤字ということはますます人件費が削られる可能性があるというか、働いている職員の報酬が少なくなって、経営をしなければ職場もなくなるという状況になりかねないような状況であります。今回県議会のほうで、中小企業の支援ということで21億円ぐらいの予算がつきまして、１企業限度額100万ですけれども、50円ぐらいの賃上げの補助をするというような内容の新聞記事がありましたけれども、介護施設で働いている方の人件費なりを上げる方法というのは、実質的にはないのですけれども、ここの部分、国としては何か勤めている方の給料を少し上げられないかというような……現状で考えて介護報酬を上げただけでは、働いている方の賃金が上がらないという現状がありますけれども、それについてまずお考えをちょっとお伺いしたいと思います。
〇議長（工藤隆一君）　健康福祉課長。
〇健康福祉課長　齋藤美保子君　お答えします。
　　　　　県のほうでも、議員おっしゃるとおり賃上げの補助ですとか、これに関連するのか、国のほうでも令和６年の２月から５月の間で、１人当たり介護職員6,000円ほどの補助を行うというふうな発表もございました。なかなか介護報酬の中で、全て介護報酬と利用者負担ですか、その中で介護保険施設については運営をしていかなければならないというふうな、現状そういうことになっておりますので、議員おっしゃるとおり大変厳しい状況にあるのではないかなというふうに推察されます。光熱水費ですとか、そういうのがやっぱり一番今回の赤字というところには影響しているのではないかなというふうな記事もございました。そこの部分でも、県のほうでも社会、医療、介護福祉施設に対して、光熱費、食材費の上昇分の一部補助というところも打ち出しておりますので、その辺の状況を見てまいりたいと思っております。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　報酬を増額するプラス改定で、経営の安定や介護職の賃上げにつなげ、深刻化する介護現場の人手不足を緩和する狙いということになっています。この部分についても、まだ国のほうとしては具体的な部分の対策なりというのは、今の年度末に対してこの辺も決まってくる形になるのでしょうか。
〇議長（工藤隆一君）　健康福祉課長。
〇健康福祉課長　齋藤美保子君　介護報酬の増額についてのところになりますでしょうか。その部分も今国のほうで協議、議論している最中ですので、まだ具体的にどのぐらい上がるとかというところについての情報は把握しておりません。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　介護利用料の２割負担の対象を広げるという試案が11月８日の厚労省の、８日に載りましたので、７日にですか。６日ですね、失礼しました。結論先送りした保険制度の利用料の２割負担の対象を広げるという部分が示されております。現在２割負担は、年金の280万円以上の人が対象ということで、１人世帯、その部分によってなのですけれども、違いはありますけれども、その部分を引き下げて２割の負担の方を増やそうという試案が、こういう文が示されました。これは、昨年も検討はされましたけれども、先送りになっていた部分ですけれども、すごく批判があって、なかなか政府もこれを強行に進めることができないという状況にある中で、今現在物価高騰なりの影響を踏まえていますけれども、これが強行されるようなことになってはいけないと思いますが、この辺について、先ほども市長も年金の部分のお話ありましたけれども、この制度そのものについてどういうお考えがあるかお聞かせいただければと思います。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
〇市長　佐々木孝弘君　国の考え方が新聞報道でしか私どもも分からないわけでありますので、どういう形で決着を見るのかというところ、しっかりと国のほうの動向を見ながらいきたいと思っているところでありますが、ちょっと財源の構成の件の中で、40から64歳の方の保険料が27％というお話をさせていただいたわけでありますが、このことについて、いわゆる事業主負担もあるわけであります。法人会のほうからは、やはり27％の、いわゆる第２号被保険者の分とかというのに対しての抑制を図るために、今国で報道がある２割負担への引上げとか、あるいは65歳以上の保険料の方、この負担割合の見直しとか、そういった観点からの要望をされている団体もあります。私のところにもそういった要望書が来たものも見ておりますと、やはり企業のほうではその辺の捉え方が、なかなか被保険者の方々との間では、ちょっと考え方に相違があるなというところも感じながらそういったところを見ているわけでありますが、ただ介護だけではなくて、後期高齢者の医療費の負担についても２割への引上げとか、いろいろ議論されておりますが、全体的に何か高齢者の負担を増やすような方向に議論が進んでいるような感もありますので、やはり高齢者といっても一くくりに当然語れるわけではなく、所得によってその辺の負担というのは、今も当然負担割合が違うところもあるわけでありますが、あまり低所得者のほうにまでそこの負担が及ばないようにしていただきたいなと。負担の高騰が及ばないようにしていかなければならないということは、私も痛切に感じているところであります。まだ決まっていない段階で、私どもとしてもなかなか国に対しての要望とかについては申し上げづらいところもあるわけでありますが、繰り返しになりますが、そこの動向が見えてきた都度に、やっぱり単体での市町村だけではなかなか厳しいところがありますので、市長会なりを通じて要望活動もする、そしてあるいは議会のほうでも、そういったことに対しては当然要望していただく場面も出てくるかと思いますが、そういった内容はしっかり把握しながら、そこを共有していきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　いろいろ議論させていただきましたが、私としては介護保険料が、９期がこれから策定される中で、まずこういう数字を示したとおり、介護の給付額は減っている、保険料は増加している状況を踏まえて、９期の計画の中で値上げをしないのだと、逆に値下げをしてもできるのではないかという、今の数字を見ますと、そういう状況に私は感じられます。ただ、これは北部のほうでのお話合いだということで、結論は多分出ないとは思いますが、これから審議なりその協議をしていく中で、そういう市民の声なり、負担の軽減を考えると、保険料を上げなくても、経営、今はきちんと３年間はできるのだという部分に対しての数字は示しましたけれども、その部分について今後協議に向かう中で、今日のこの議論でどのようにお感じになったかお聞きしたいと思います。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
〇市長　佐々木孝弘君　お答え申し上げます。
　　　　　第９期の介護保険事業計画、来年度からの３か年の事業見込みは、当然まだ数字が公表されていない中で、申し上げることはできかねるところもあるわけでありますが、第８期よりも費用全体が抑えられるということはないと思います。当然第９期の３か年では、費用は上がっていく。そういった中で、財源の話もいろいろさせていただきましたけれども、しっかりと負担割合が決まっている、国、県、市町村が50％、そして第２号被保険者が27％、第１号被保険者が23％という中で、そういうきちっとした数字が示されている中で、それを超えた運用というのは我々市町村、あるいは一部事務組合にはできないというふうに私は捉えております。ですので、保険料を下げるという話になれば、当然前提となるのは費用が第８期よりも減るか、あるいは国の負担割合が増えるか、あるいは第２号被保険者の方の負担割合、企業も含めてそれが増えていくかというようなことが前提になると思いますが、そこが無理だとしたときに、ではどういう財源を使って保険料を引き下げることができるかと、そこが議員は基金の残高をということではありますが、４億という金額で盛岡北部の費用の事業規模を考えれば、正直僅かなわけでありますので、とても８期の保険料を下げるまでの財源にはなり得ないというふうに思います。ですので、そういった観点からいうと、なかなか一般会計からの補填とか、いわゆる法定外の補填とか、そういったことができるようなものではないというふうに思っておりますので、そこのところをしっかりと盛岡北部での介護保険運営協議会の中で、委員に被保険者の代表の方もいらっしゃいますので、皆さんのそれぞれの立場から意見をいただきながら議論して決めていく、そういった形になろうかと思いますので、よろしくお願いします。
〇議長（工藤隆一君）　３番、齊藤隆雄議員。
〇議員　齊藤隆雄君　なかなか引下げとかという部分に対してはあれですけれども、少なくとも現状維持でできないかどうかという部分は、その協議会の中で決めるときに検討していただきたいと思います。
　　　　　以上で終わります。
　　　　　　　　　　　　（議員　齊藤隆雄君降壇）
〇議長（工藤隆一君）　これで齊藤隆雄議員の質問を終わります。
　　　　　ここで昼食のため13時５分まで休憩いたします。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１２時０２分）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆
　　　　　　　　　　　　　　　　　　休　　　　　憩
　　　　　　　　　　　　　　　　　　再　　　　　開
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆
〇議長（工藤隆一君）　休憩前に引き続き会議を再開します。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１３時０５分）
〇議長（工藤隆一君）　引き続き一般質問を行います。
　　　　　通告順位６番、工藤多弘議員。
　　　　　　　　　　　　（議員　工藤多弘君一般質問席登壇　※プロジェクター使用）
〇議員　工藤多弘君　議席番号６番、工藤多弘でございます。大きく２点についてお伺いしますので、ご答弁よろしくお願いいたします。
　　　　　大きい１点、（仮称）大更駅前顔づくり施設及び大更駅周辺開発について。2025年大阪・関西万博の会場建設費は、当初1,250億円と想定していました。２度の増額で、当初の1.9倍の2,350億円となる見通しであります。国、大阪府及び市、経済界で３等分して負担することになっております。大阪市議会の万博推進特別委員会での市民１人当たりの負担についての質問において、万博推進局の担当者は「市の負担は2,350億円の６分の１、約392億円、市の推計人口約227万人で割ると、１人当たり約１万4,000円となる」と答えていました。また、「その上で、大阪市民には「府民」や「国民」としての負担も発生することから、府民負担の約4,000円、国民負担の約600円が加わり、合わせて約１万9,000円となる」と述べました。資材高騰や施設設計の変更が主な理由とされています。
　　　　　本県においても、資材や人件費の高騰などにより、宮古市内の高校では新校舎建設の見直しが行われるとされ、また釜石では新庁舎建設においても、業者が資材高騰を理由に契約を辞退したことなどが報じられています。本当に当初予算で建物が完成できるのか懸念されています。
　　　　　本市においても、約20億円とされる図書館を含めた（仮称）大更駅前顔づくり施設の建設費も、資材や人件費の高騰の影響を受けないはずはありません。そして、当初7,000から9,000万円とされていた維持費も、その枠を超えることは容易に想像できます。これを踏まえて、以下について伺います。
　　　　　①、前回、第３回定例会において、概算工事費の増額が必要とされる３点についての答弁がありましたが、事業費が増額になることを予測し、精査を行っているのかお伺いします。
　　　　　②、10月に大更駅前で開催した「はちマルシェ2023」において、当日の市内外からの来客数調査を行ったのか。また、顔づくり施設利用者を年間５万1,000人目標としていますが、達成に向け手応えがあったのか伺います。
　　　　　③、新図書館利用者について、近況の図書館利用者状況から年間２万人を見込んでいる。また、「新図書館は子供たち、市民を巻き込むことにより、自分たちが考えてつくった自分たちの図書館という思いが育ち、将来にわたって市民から愛され、親しまれる図書館になっていく」とご答弁がありました。しかし、新しく建設しなくても、現在の図書館をリニューアルし、子供たちや市民の声を参考に充実した図書館運営を進めることができると考えます。見解を伺います。
　　　　　大きな２点目、共に学び、共に育つ教育について。全ての国民一人一人が豊かな人間性を育み、生きる力を身につけていくとともに、国民みんなで子供たちや若者を育成、支援し、年齢や障がいの有無に関わりなく、安全に安心して暮らせる共生社会を実現することが必要であります。内閣府は、障がいの有無にかかわらず、国民誰もがお互いに人格と個性を尊重し合える共生する社会を目指しています。障がい者の自立と社会参加の支援等を推進するとしています。共生社会の実現を目指すことを高く掲げています。
　　　　　つまり障がいがある人とない人の共生社会でなく、障がいの有無も含めて様々な多様性を大切にし、誰もが輝いて、生き生きと活躍できる社会の創造を目指しています。このことから、以下について伺います。
　　　　　①、共生社会の実現に向けて、共に学び、共に育つ教育が進められている。令和３年第３回定例会において、特別支援学校八幡平分教室の設置について、保護者の意向調査の実施や県教委への働きかけを進める旨の答弁がありました。その後の進捗状況について、詳細を伺います。
　　　　　②、八幡平市内から特別支援学校に通っている児童生徒は20人ほどと聞いていますが、送迎など保護者の負担も大きく、分教室の設置を早期に進める必要があると思います。設置場所について、具体的な案はあるのか伺います。
　　　　　③、県は、共に学び、共に育つ教育を推進しています。現在知的障がいに対応した支援学校で分教室を有するのは、盛岡みたけ支援学校、花巻清風支援学校、一関清明支援学校となっております。病院内の分教室以外は、全て地域の小中学校内に設置され、日々交流が行われている。また、分教室で唯一高等部がある盛岡みたけ支援学校二戸分教室高等部は、福岡工業高校内に設置されています。仮に分教室を東大更小学校跡地に設置した場合、共に学び、共に育つ教育やインクルーシブ教育などをどのように構築していくのかお伺いします。よろしくお願いいたします。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
　　　　　　　　　　　　（市長　佐々木孝弘君登壇）
〇市長　佐々木孝弘君　工藤多弘議員のご質問に順次お答えしてまいります。
　　　　　初めに、大きな１点目の（仮称）大更駅前顔づくり施設及び大更駅周辺開発についてのお尋ねでございます。１つ目の事業費の増額になることを予測し、精査を行っているかについてでございますが、令和５年八幡平市議会第３回定例会で答弁をさせていただきましたように、概算工事費の増加が必要となる状況につきましては３点ほど考えられると思っております。１点目は予期することのできない特別の事情により、工期内に日本国内において急激なインフレーションまたはデフレーションが生じ、請負代金額が著しく不適当となった場合、２点目は基礎の下の地盤に施させる工事において、当初発注時点で予期しない土質条件や地下水位等が現地で確認された場合、３点目は入札不調時等、工事内訳書、設計図書等を適切に見直し、施工実態と乖離していると想定される場合でございます。
　　　　　現在は資材や人件費等の変動を注視しつつ、建設課ほか設計事業者など、専門的な見地からの情報などを踏まえ、工事に係る入札、契約の手続を進めている状況でございます。
　　　　　次に、２つ目の10月に大更駅前で開催した「はちマルシェ2023」において、当日の市内外からの来場者数調査を行ったのか、また顔づくり施設利用者を年間５万1,000人としているが、達成に向けた手応えはあったかについてでございますが、はちマルシェ2023につきましては、市内外の内訳までは把握していないところではございますが、市内及び県内14市町村の子育て世代を中心に、隣接する八幡平市起業家支援センターの利用者や大更コミセンまつりの来場者などを含めた約2,400人の来場がありました。大更駅前周辺でのにぎわいの創出や人の動きなどを検証するため、（仮称）大更駅前顔づくり施設建設予定地及び周辺道路において、八幡平市商工会や地元の大更商店街振興会と連携しながら、八幡平市の特産品販売、キッチンカーによる飲食販売、（仮称）大更駅前顔づくり施設の２階、子育て支援エリアに導入予定の花巻おもちゃ美術館の遊具を体験できる移動型おもちゃ美術館を設置することで、市民の交流がより一層図られ、人の動き、流れを生み出すことができたものと思っております。
　　　　　はちマルシェ2023の開催により、大更駅周辺のにぎわいのイメージを市内外の皆様、事業者の方々と共有できたことは、大きな成果だと捉えており、同時に商業活性化及び（仮称）大更駅前顔づくり施設の年間利用見込みの参考となったものと考えております。来年度以降につきましても、八幡平市商工会、地元の大更商店街振興会などと連携し、ご意見やご協力をいただきながら、はちマルシェの開催に向けて進めてまいりたいと考えているところであります。
　　　　　なお、このほかのご質問につきましては、教育長から答弁がありますので、以上で私の演壇からの答弁とさせていただきます。
　　　　　　　　　　　　（市長　佐々木孝弘君降壇）
〇議長（工藤隆一君）　教育長。
　　　　　　　　　　　　（教育長　星　俊也君登壇）
〇教育長　星　俊也君　私からは、大きな１点目の（仮称）大更駅前顔づくり施設関係のご質問の３つ目、現在の図書館をリニューアルしての図書館運営の項目以降について、順次お答えしてまいります。
　　　　　まず、図書館関係についてでありますが、現図書館は築32年を経過しているため、仮に施設の長寿命化対策と合わせた工事を実施しても、新築のような耐用年数とはならないものと認識しておりますし、機能的にも満足できるものとはならないものと考えております。
　　　　　また、これまでも答弁申し上げておりますとおり、何よりもより多くの方に図書館を利用していただくためには、交通手段を持たない子供たちを含め、市民の皆さんが来館しやすい場所が効果的であると思っております。大更駅前の施設は、子育て支援エリアなどとの相乗効果と合わせ、現在地よりははるかに利便性が高いものと捉えております。
　　　　　次に、大きな２点目、共に学び、共に育つ教育についてお答えいたします。初めに１つ目、八幡平分教室の設置についての進捗状況についてでございますが、本年度を含め過去３年間、保護者のニーズの把握をしつつ、特別支援学校分教室設置を県教委に直接出向いて要望してまいりました。まず、保護者のニーズでございますが、本年度特別支援学校小学部、中学部、高等部に通学している児童生徒32名の保護者を対象としたアンケートによりますと、八幡平市内に分教室の設置を望む声が約７割ございました。これは、過去３年間も同様の傾向でございます。設置を望む主な理由としては、通学距離が長いために、身体的、精神的に負担であることが挙げられております。八幡平市から特別支援学校に通学している児童生徒にとっては、およそ50分という通学時間は非常に大きな負担であると思われます。また、保護者の中には、通学に係る送迎のため、仕事に支障を来す方もいらっしゃいました。
　　　　　市教育委員会では、これらの声を県教育委員会に届け、設置について前向きに検討していただきたい旨、要望を続けているところでございますが、現段階では八幡平分教室を設置する方向で動いている旨の情報は、県教委からは残念ながらございません。
　　　　　次に、２つ目の設置場所についてでございますが、既存の施設利用の観点から、当初は旧東大更小学校の校舎を視野に入れておりましたが、県教委への要望の中で、分教室は地域の児童生徒との交流が大きなポイントとなる旨の話もあり、場所については今後さらに検討を進める必要があると考えております。
　　　　　次に、３つ目の東大更小学校跡地でのインクルーシブ教育についてでございます。先ほどの答弁の繰り返しになりますが、分教室設置には地域の児童生徒との交流が大きなポイントとなることから、議員ご案内のとおり、日々の交流やインクルーシブ教育の観点を大切にしながら、市内の小学校の空き教室に設置することも含め、場所について検討していく必要があると考えております。
　　　　　いずれにいたしましても、特別支援学校八幡平分教室の設置に向けて、今後とも粘り強く要望活動を続けてまいりたいと考えております。
　　　　　以上で私の演壇からの答弁とさせていただきます。
　　　　　　　　　　　　（教育長　星　俊也君降壇）
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　では最初に、大きな２番目のほうから行きます。支援学校のほうに行きますが、今ご答弁いただきました。今の支援学校、今年度は小中高までの児童32名と保護者がいますと。アンケートによりますと、７割の声がやはり分教室を早期に望むという傾向がありますとご答弁いただきました。それもあり、あと設置する主な理由としては、やはり通学の距離が長いため、身体的、精神的にも負担がかかる。ここから50分もかかる通学時間、または保護者の中でも通学の送迎など、仕事にも支障があるというご答弁があります。これを踏まえて、市としてはスクールバス、支援学校が、分教室ができるまでの間のスクールバス等の支援をしたほうがいいと思いますが、その辺のお考えはどういうふうに考えているか、スクールバスを出してもらいたいと私は考えますが、その辺の支援策はどのように思っていますか、お聞きしたいです。
〇議長（工藤隆一君）　教育総務課長。
〇教育総務課長　遠藤幸宏君　お答えいたします。
　　　　　スクールバスというのは、いわゆる今運行している、市内の小中学校を回って登下校で使用しているスクールバスの一種というのを加えてということと捉えましたが、いずれにいたしましてもといいますか、スクールバスを出すにしても、言わば通っている学校がそれぞれ子供さんたちが違うということで、その時間帯をうまくそろえられるか、あるいは下校時間も違うというところで、そういう面が一番大きいものだとは思います。当然市直営での運行は、市の職員の運転手は、もう今の松尾地区だけの運行で手いっぱいでございますので、いずれ外注してということになろうかと思います。外注する場合の費用は、算定はしてはおりませんが、いずれ業者さんに運行していただいて、各学校を回ってというような形になるということで、経費面も含めて、まだといいますか、今のところはそういう検討はしてございません。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　スクールバスという、その辺は分かりました。そのほかには、やっぱり外注をして、例えば１週間のうち月水金とか、火木なのか、その辺を支援する、分教室が来るまでの間、スクールバスもそうですが、以外にもそういうふうな業者に委託をして支援する。32名の児童生徒がいるということであれば、やはりそういう策も必要だと思いますので、その辺の今後の検討ということで、ぜひそういうふうな通学の援助をしていただきたいというふうに思います。
　　　　　それから次に、分教室をつくるには、やっぱり地域の児童生徒の交流が大きなポイントとなるという県教委からの部分もあり、これはインクルーシブ教育にもそういうような場所が、交流場所、日々交流の環境が必要だというものと考えております。それで、答弁の中で、小学校の空いている教室を踏まえて今後協議していくというふうに答弁にありましたけれども、これ小学部にかかわらず、小中高も含めた、そういうインクルーシブ教育しやすい環境を検討してはいかがと私は思うのですが、その辺の考え方をお伺いしたいと思います。小中高を含めた内容で検討してはということです。
〇議長（工藤隆一君）　教育指導課長。
〇教育指導課長　柏　英保君　お答えいたします。
　　　　　今議員おっしゃったように、小学部のみならず、中学部、高等部と、そのお子さんが社会に出て力強く生きていけるようにするために、長期的な部分を視野に入れたことが必要になってこようかと思います。当然他地区で分教室を設置しているところで、最初は小学部から、そして中学部から、そして高等部と、その子たちが大きくなることを見越して、徐々に範囲を広げていっての要望設置というふうな動きがあるという情報を得ております。ゴールとして、当然高等部のところまでは考えてございますけれども、まずは県教委と相談をしながら、小学部、中学部のあたりを最初に今詰めているという状況でございまして、決して高等部のところを全く考えていないというところではございません。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　ぜひとも高等部、市内にある小中、ここは県立平舘高等学校があるわけですが、それも踏まえ早期に分教室を設置できるように、県教委のほうに働きかけていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
　　　　　では続いて、大きな１点目の大更駅前顔づくり施設、大更駅周辺の開発についてですが、私毎回大更の開発については質問しておりますが、９月、今回の質問の中にもあったのですが、増額する要因は３点あると答弁がありました。その中で、精査が進んでいるか、今の時点でどのくらい進んでいるかという部分の問いには、私には前回と同じ３点の部分がご答弁されましたが、具体的に……というのは、私市民の方に、こういう説明ありましたよといったときに、どういうふうに説明すればいいのかちょっと分かりにくいところがあったので、まずは１点、予期することのできない特別な事情というのはどういうことなのか。それから、２点目、基礎の下の地盤において、予期しない土質状況や地下水位等が現地で確認された場合とか、それから３点目に入札が不調に終わったときとありますが、まずは１点目の予期せぬこと、特別な事情というのはどういうことを想定されているか、ちょっとその辺を教えてもらいたいです。
〇議長（工藤隆一君）　商工観光課長。
〇商工観光課長　佐々木宣明君　お答えいたします。
　　　　　確かに前回答弁をさせていただいたところでございますけれども、今回の答弁につきまして、一般的なまず３点を申し上げさせていただいた上で、その上で現在資材や人件費の変動については注視をしつつ、入札に向けて準備をしているということでございますので、ぜひご理解を賜れればと存じます。
　　　　　ただいまご質問にありました予期することのできない特別の事情というところでございますが、まさに大きなお話になってしまいますけれども、今回のコロナの世界的な感染拡大であったり、あるいは世界的に経済への影響を与える戦争であったり、過去にはリーマンショックというものもございました。こういった外的な要因というところの事情において、国内においてもインフレ等が発生した場合には、急激な増になるという一般的なお話となってしまいますが、そのようなところでございます。
　　　　　２点目の、土質の条件や地下水位等というところでございますが、過去にもというか、各地の工事等におきましても、地盤調査はしたものの、実際に地下ぐいの工事をする際に大きな石があったであるとか、その場所の地下水が非常に多かったとか、そういうことは想定されるものではないかと思っております。そういった意味での２点目の大きなお話ということで、全体的な状況ということでのお話であるということをご理解いただければと存じます。よろしくお願い申し上げます。
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　それで、今この間の岩手日報にも載りましたが、当市の産業廃棄物の工事が28億円の増額ということで報じられました。今土質とか地下水位の部分、これは事前に調査できないものでしょうか。というのは、現にあの工事が始まって28億円がかかるというふうな部分がありまして、これ前もって、もうこの開発は平成27年から始まっていると思うのです。大更の駅前の開発についても８年たっておりますので。コロナもありました、いろんなのありましたけれども、建物、前回４階建てが３階になりましたけれども、そういうふうな地盤とか、そういうのがやはり今始まったわけではないですよね。８年前からそういう計画で来ているので、やっぱりそういうふうな事前に調査というのはできないものでしょうか、伺います。
〇議長（工藤隆一君）　建設課長。
〇建設課長　工藤　剛君　お答えします。
　　　　　まず、区画整理事業につきましては、サウンディング方式という形で、地上から２メーター程度のところでの地盤調査を行って計画を策定しております。しかしながら、今回の顔づくり施設につきましては、事業として場所打ちコンクリートぐい、コンクリートのくいを地下10メーターから15メーター程度、鋳造的な基礎ぐいを造って、その上に建物を建てるという中身になります。それで、顔づくり施設の設計に当たっても、地盤調査のほうは行っておりますが、その時点ではくいを打つ全箇所の地質調査を行うものではありませんので、同顔づくり施設の用地において数か所の地質調査を行ったものに基づいて、地質の状況であったり、土質等を調べて設計を行っております。
　　　　　しかしながら、実際に工事に入りますと、その地質調査では知り得なかった転石だったり、あとは地下水であったり、そういったものに影響されて、事業のくいの変更等というのが生じることが多々あるものでございます。そういったものに対応するために、変更が必要になるということの説明になります。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　質問のほうにも出しました宮古の高校の校舎の新設、また釜石の設計の関係で契約をやめたと、やはりこういうことが、そして今県のほうでも最終処分場の関係でも増額だと。それから、大阪万博についても２度目の増額、当初の予定よりも1.9倍ということになっています。八幡市だけがこういう問題というか、課題があるのに、その辺をやっぱり精査をしていかなければ、もう設計20億でやります、後からこういう事情で建設費がかかります、やっぱりその辺が心配されるわけです。だからこそ、もうちょっと慎重にというか、そういうふうな原因をやはり示していかなければ、20億が30億にもなりかねないと私は思うのです。その辺をやっぱり原因を一つでも減らしていくのが、今の時点だと思います。
　　　　　やはり今資材とか人件費が高騰しています。果たして本当に当初予算の20億で収まるのか。今３点の理由で、やはりいろんな関係でなりました。むしろその辺を想定して、できる範囲のことを想定して、こういう議会なり市民にお話をしなければ、最初は20億だったのだけれども、こういうことでなりましたと。要は後出しというか、出すようであれば、やはり判断するのにも、にぎわい創出を図る中核の施設を建てるのは駄目だよというのを言っているではないです。私は最初から言っているのですが、そういうわけではなくて、やはり物を建てるときには、その辺をちゃんと精査していかないと、計画はそのように進んでいるからもう行く。一つの例を言うと、キャトルセンターもそうです。あのくらい掘れば１億円の大きな石も出てくる。それから、松野保育所もそのとおり、保育所に設計のときから遊具がないというのはこれも変だなと。それから、もう一点、平舘コミセンもそのとおり、防犯の壁を造るという設計なのに、使う前から、これは不具合があったら違う壁にするかというので、できてすぐまた補正で200万とか300万。
　　　　　いずれ事業をやるためというか、発展するのはいいのですが、何か後から追加、追加と出るようであれば、まして20億という大きな資金を投入するわけですから、やっぱり周りでもいろんなそういう増額というのがあるので、ここはしっかりと精査するべきだと思うので、私の質問の仕方が悪かったのだか、何か前と同じような答弁ではなかったなと思うので、いずれ再度、果たして本当に今の状況の中、ここ５年、10年で、最近こういう物価高騰なり落ち着いて、今や普通住宅でも昔は坪40万で建てたものが坪100万円になっている。そういう状況の中で、やっぱりその辺ちょっと精査をして、再度予算の内訳を、本当にこの20億でいくのか、今の時点でもいいですが、教えてもらいたいです。
〇議長（工藤隆一君）　商工観光課長。
〇商工観光課長　佐々木宣明君　お答えいたします。
　　　　　先ほどのちょっと繰り返しのところもあろうかと存じますが、その３点というのは一般的なところの原因というところで、可能性があるということで申し上げたところでございます。後段、市長答弁にもございましたが、現在おっしゃるとおり資材につきましては、これだけの規模の建物でございますので、資材、その他多岐にわたっております。おっしゃるとおり、上がっているもの、変わらないもの、下がっているものはあまりなかったかなと思いますが、そういったものが散見をされている状況でございます。そういった意味で、現在資材や人件費等の変動を注視して精査をしているというところが、そういった意図での答弁でありますことを何とぞご理解を賜りたいと、そのように思っております。現在最終的な入札の公告に向けまして、まさにそこの精査をしているところでございますので、その入札に向けて、何とか予算のところでできるようなところを詰めていければというところで努力をしているところでございます。よろしくお願い申し上げます。
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　この間はちマルシェ2023、市内外からお客様が来たと思うのですが、その中で答弁にもありましたとおり、市内外の皆様と業者との共有ができたというふうにありましたが、市外にいる八幡平出身者からちょっと言われたのですが、ＰＲ不足ではなかったかなということがありました。というのは、ＳＮＳというか、ポストを見たら５件がいいねと、それからリポストでは４件だったというふうな、やはりこの辺の情報発信は、こういうＰＲするのにはちょっと不足ではなかったかなということと、もう一つは来た方のアンケートを取って、こういうイベントを行ったときのアンケートを取って、次につながるようなことをしたのかお伺いします。まず、アンケートを取ったか取らないか、お伺いします。
〇議長（工藤隆一君）　商工観光課長。
〇商工観光課長　佐々木宣明君　今回のイベントにつきまして、来場者へのアンケートについては取っておりませんでした。
　　　　　以上でございます。
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　やはりせっかくにぎわい創出の動向を見るというのであれば、アンケートなり取って、アンケートを取ったら、その方には、前にも言ったのですが、八幡平市の特産品、八幡平市をＰＲできるようなちょっとした粗品をおあげして、そして次はこういうイベントであればいいですよとかとやれば、やはり駅前のにぎわい創出につながる、人の流れというのはつかめると思うのですが、今回は大更コミセンと同時の日に、そして花巻の木を使ったおもちゃを持って、広場でにぎわったと、私も行って見ました。やっぱり１回限りのイベントであれば、人の流れがつかみにくいと思うのです。アンケートを取ったり、そういった特産品を配りながらやはりやるべきだと思います。
　　　　　そして、このイベントは１回だけで終わるのでしょうか。やはりこれは１回だけで、子育て支援施設ができて、図書館できて、そしてそれによってにぎわい創出になるかというのは、私ちょっと疑問符なのです。花巻市の市議会の中でも、この間岩手日報を見ましたが、花巻の市議会の12月定例会で、「新図書館建設、観光要素に強い影響与えず」というふうに見出しがありました。というのは、答弁の中で、町なかを回遊する可能性についてのことに対して、生涯学習の担当のほうでこういう答弁があったのです。「図書館は読書、調査に使われる。観光要素に強い影響を与える施設ではない」と答弁がありました。ここです。これを当八幡平市は、子育て支援施設、そして図書館、そしてその図書館と隣接するのであれば、大更の駅前がにぎわうと言うのですが、これ図書館はにぎわい創出するにはどういうふうに関わっていくかというのを、もう一度どういうふうに捉えているかお伺いしたいというふうに思います。
〇議長（工藤隆一君）　教育総務課長。
〇教育総務課長　遠藤幸宏君　お答えいたします。
　　　　　新施設の図書館に関しましては、図書館の利用者に関しましては観光客を相手にといいますか、ターゲットとしているものではありません。市内の方々、あるいは近隣の皆様から来ていただいて、子育て支援施設との相乗効果で、その人たちがにぎわいをつくっていただければよろしいということで、図書館部分で観光客を呼ぶということは想定しておりません。
　　　　　以上です。
〇議長（工藤隆一君）　商工観光課長。
〇商工観光課長　佐々木宣明君　イベントの回数、その他情報発信の点についてお答え申し上げます。
　　　　　公式ライン、ＳＮＳ、出店者の方々もインスタグラム等でＰＲをいただいておりましたが、なかなか広く届いたかどうかというところまでは難しいところもあったかと承知しております。ご意見ありがとうございます。次回はさらに広く周知、届くように改善を図りたいと存じます。
　　　　　回数のほうでございます。イベントの回数のほうでございますけれども、確かに今回初めてまずは開催をしたというところでございます。１回で終わりかというところでございますが、確かに１回ということではなく、どういった形で回数を重ねられて、あの都市計画道路をうまく活用できるかというところは、まさに今回の結果も踏まえて整理をしてまいりたいと、そのように考えておるところでございます。
　　　　　以上でございます。
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　今答弁で教育総務課長は、観光という、突出したというのは……。まあ、花巻市ではそういう、観光を言っているというのがあったわけですが、いずれにぎわい創出というのは観光客ではなく、やっぱり市民、近隣の人たちがいっぱい八幡平市の顔づくり施設に来るのがこれはいいと考えますが、それに対して私は図書館が人を呼べる施設とはちょっと結びつかないよということであります。やはりどこの図書館を見ても、図書館だけの運営だとやっていけませんよと、イベントをしなければ利用者は増えません。さっき私が図書の調べ物と言ったのですが、それだけでは来ないよと。
　　　　　この間、軽米で文化交流センターという、12月の末にオープンしました。行ってきました。それで、こういう34億の工事費かけて、２階建てですが、今度の八幡平市の顔づくり施設よりは100坪ちょっと小さかったのですが、この施設、行って見てきました。ここの軽米の文化センター、やはりバスが町民バス、それからコミュニティバス、何かバス会社がいっぱいあって、こういうふうにバスの待合室もあったと。こういうふうに、今回はちょっと施設の関係ですが、図書館とかトレーニングルーム、いろいろあります。多目的ホールというのがありまして、このように400人が収容できる多目的ホールです。この椅子は、終われば収納される、要するに安代の小学校にあるような、ああいう形のものであって、あとはふだんはこの椅子がなければいろんな多目的に使えると。
　　　　　私が言いたいのは、図書館よりもこういうふうな多目的ホール、当市には文化会館がありません。やはりこういうふうな文化会館的に400人に収容して、ここで発表会する、議員の報告会とかする、それから例えばスキーの小林陵侑のあれを市民にここで大画面で見せるとかというような、軽米さんではこういうふうな多目的ホールがありました。ここは、あとは自由に食事をできるというふうにありましたので、何を言いたいかというのは、人を集めるのであれば、図書館よりもこういうふうな文化会館的な多目的ホールを造ったほうが、そして子育て支援の遊ぶ場所があるというほうが、同じ20億かけるのであればこっちのほうがいいと私は思うのですが、図書館は既存のものが32年たって、もう老朽化していると言うのですが、やっぱりこういうふうに人を集めるというのであれば、こういう多目的ホール、文化会館もできるような施設が八幡平市にないので、こういうふうな施設をやれば、市民の人たちはいろんな形で来ると思います。
　　　　　それから、ジムというか、トレーニングできる、こういう健康的にもなる、こっちのほうが駅前にあったほうがいいと考えるのですが、今図書館、子育て支援ということで来ているのですが、やっぱりこの辺も精査をしながらこれはやっていただきたいというふうに思います。
　　　　　なぜこんなにこだわるかというのは、前回の市長答弁の中で、資材高騰の影響を抑えるために、資材等の価格が横ばいかもしれないが、スピーディーに進めたいという９月の市長答弁があったのですが、ここはこのくらい資材高騰、人件費が上がっているときに、何回も言うのですが、20億で果たして建設になるのか。やっぱりここは、スピーディーにというよりも丁寧に進めるべきと私は考えるのですが、その辺の考えを伺います。
〇議長（工藤隆一君）　市長。
〇市長　佐々木孝弘君　ご答弁申し上げたいと思います。
　　　　　まず、ちょっと何からお話ししたらいいか、文化センターのお話ありましたが、精査ということでありますが、そういう話になると、またゼロからの議論になるわけでありますが、今までいろいろ議論させていただいてここまで来たわけでありますので、何のためにこの顔づくり施設を造るのかというお話については、これまでも市としての考え方も再三お伝えしてきたわけでありますし、そこのところの、なかなか全て共有できてきたかなというところも難しい面も、それぞれお考えがある中では、目的に向かって進めていくというところを全ての市民の方、全ての方々から100％ご理解いただけてきたかななんていうところを考えれば、難しいところもあるかと思います。
　　　　　何度も繰り返しの答弁であれですが、いずれどうやって大更の周辺整備事業、西側、東側も含めて、ここまで多額な投資をしてきたわけでありますが、にぎわい創出の核となるこの顔づくり施設をもって、そして都市計画道路の両側に10区画の商店街を張りつけ、観光客という話もありましたが、やはり日常的にあそこに集まる、人通りが増える、そういったところを目的として、こういう核となる施設を造るのだという話は、何度も何度も市民の方々にも、私もご説明を申し上げてまいったわけでありますが、そういったことでここまで積み上げてきたことをやはりまた元に戻すということではなくて、これまで進めてきたことを、予算も認めていただいたわけでありますので、いかにスピーディーに発注するかというところ、ここに向かって今進めているところであります。資材高騰の折の中で、丁寧にもう少し時間をかけてという話もありましたけれども、この先どうなるか分からないわけであります。下がるというよりは、まだまだ高騰する可能性のほうが大きいわけでありますから、いかに早く発注して工事に着手するか、ここにかかってくるのではないかなというふうに思っておるところでありますので、そこは何とかご理解をいただきたいと。予算は認めていただいたわけでありますが、できるだけ年度内に工事公告もし、発注もし、そして令和７年度にはオープンするというところをしっかりと目指していきたいという思いであります。
　　　　　あと、既存の図書館のお話ありましたが、やはり私も時々今の図書館には行って、状況を見てはおります。そういった中で、今の図書館をあの状況で、もう一度運営の仕方を見直しながら活性化を図る、入場者を増やすというところは、非常にやっぱり難しいなというところを行くたびに感じるところもあります。やはり蔵書の数も限られてきますし、電子図書のお話も以前からありましたが、なかなか電子図書というのは、それに振り替えるということではなくて、どうしてもサービスの拡充の部分であるというふうに思っています。私もほかの電子図書を運営しているところの状況も聞いておりましたけれども、どうしても現状であれば紙の図書よりもコストも高くなるということもありますし、ただ子供たちの教育の観点からいったら、そこは有効性があるというような、現状ではそういうことでの運営が主流なのかなということで捉えております。
　　　　　そういったことも踏まえて、現状ではいわゆる県内でも本当に最低のほうの図書の貸出し、利用率になっておるわけでありますので、場所も変えたところで、蔵書も増やし、サービスも拡充し、そして気軽に子供たちも集えるといいますか、利用できる、大人も利用できる、いろんな環境を改善していくためにはやはりリニューアルをして、駅前に図書館を設置するということが、にぎわい創出だけではなくて、いろんな図書館をめぐる環境でも非常に有効だというようなことから、これまでもいろんな市民の方々、商工会からも意見をいただいた、そういう積み重ねの中で、今の３階建てでまとめたというような状況でありますので、これがうまくいくかどうかというよりは、にぎわい創出に向けてのそういう方向性でここまでやってきた、このことを踏まえながら、さらに商店街の10区画もしっかり配置していただいてにぎわい創出につなげていく、そういったところであります。
　　　　　観光客の入り込みも当然大事なわけでありますが、ハロウスクールも含めた安比の開発はほとんど民間主導で行われてきて、安比バレー構想の中で１万人都市構想というものがあり、そして八幡平の温泉郷エリアについても、また再生可能エネルギー、地熱発電を含めたいろいろな動きが新たに出てきている部分もあります。そして、この大更の周辺の整備事業によって、また少しでもにぎわう中心部としての位置づけ、これら３点を結ぶことによって、八幡平市の発展というのは相乗効果を持っていくものというふうに思いながら事業を進めているわけでありますので、そこはこれまでの議論も踏まえて、ご理解よろしくお願い申し上げたいと思います。
〇議長（工藤隆一君）　６番、工藤多弘議員。
〇議員　工藤多弘君　いずれこの事業の中には、地域活性化事業債というのが使われる予定であると。返済についての交付金の30％、これは市が負担するということで、今後大きく財政に影響があると思いますし、また八幡平市は200億円の予算でいろんな事業をやっております。これからなお人口減少が進めば、市民の税収、また国からの交付金も減ることは懸念されます。このようなことになると、市民サービスにやっぱり影響が出るのではないかと私は思いますし、今20億という大きな資金を使って新規に建物を建設すれば、また新たな維持管理費もかかります。それよりも、今物価高騰による生活支援や市民の要望が一番多い軽舗装、そして老朽化しているインフラ整備等をやはり優先するべきと私は思っております。インフラに不安のないことが何よりも最大なものと私は思っております。やっぱり市民サービスの利便性の高いものをこの八幡平市に置かなければ、ほかの市町村のほうに転出していくおそれも私はあると思うのです。
　　　　　そういう中で、やっぱりにぎわい創出、私はそう思いますが、本当に何か、先ほど同僚議員もあったのですが、新しいものを建てて、古いものを活用する、物も耐久性があるからそれも考える、５年、10年先を長く見れば新しい建物を建てたほうがいいと。では、古い建物をどうするかというのも、いろんな検討をするという先ほどの答弁もありましたが、やっぱりここは商工会さんとのという部分が、先ほど８年間かけてきたと言うのですが、前にも私言いました、前の定例会ですが、議員と商工会との意見交換というのは設けてもらえないものでしょうか。今後の財政のことを考えたら、本当に顔づくり施設、核となる施設はいいのですが、図書館は何か誘客というか、市民が本当に使う、利用すると言うけれども、前回の私の質問のときも10歳未満が１割です、利用者は。ほとんど図書館使っているのは50歳以上、45％。こういうことを考えれば、やはり慎重な、丁寧な顔づくり施設をするべきと私は思います。
　　　　　時間もないので、以上で終わります。
　　　　　　　　　　　　（議員　工藤多弘君一般質問席降壇）
〇議長（工藤隆一君）　これで工藤多弘議員の質問を終わります。
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　散　　　　　会
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〇議長（工藤隆一君）　以上をもちまして本日の日程は終了しました。
　　　　　本日の会議はこれをもって閉じ、散会いたします。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１４時０５分）