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連載コラム(14) 合併から10年 節目の意味

合併から10年 節目の意味

博物館学芸員外崎さん
展示の説明をする外崎さん

兄川神社山神像
兄川神社山神像

モザイクアートの市章
モザイクアートの市章

 「平成の大合併」で2005年、西根、松尾、安代の3町村が合併し、八幡平市が誕生して、今年9月で10年を迎える。それに先立ち、10年の歩みを歴史や文化、自然の写真を通して振り返る企画展「彩時記」が、市博物館で開催中だ。

 無病息災や五穀豊穣を祈り、古くから地域ごとに伝えられてきた「裸参り」「神楽」「先祓い」「虫追い祭り」といった伝統芸能や風習、信仰の対象として祀られてきた山の神像など計約40点が、豊かな自然の風景とともに紹介されている。

 開拓者精神が受け継がれる旧西根町、岩手山や八幡平をはじめとする雄大な自然を仰ぎ見る旧松尾村、鹿角街道を通し多くの文化が溶け合い、独自の精神性を育んだ旧安代町――。

 写真は、そうした旧3町村それぞれに根付いてきた色濃い特色を、より鮮やかに力強く、訴えかける。異なる歴史背景や個性を抱え合うもの同士が、なんとか歩幅を合わせて、一体感を保とうと、試行錯誤してきた10年という背景が、その魅力を際立たせているからかもしれない。

 一方で、昨年8月、合併後、初めて市有形民俗文化財に指定された兄川神社の山神像をはじめ、各地域に伝わる数々の有形、無形の文化財の多くは、風化や虫食い、担い手の高齢化や薄れつつある関心などによって、危機に瀕している。それぞれの地域だけで細々とでは、担いきれないものが少なくない。

 学芸員の外崎理紗さん(26)は「変わりつつあるもののなかに、変わらないものがある。10年を振り返ることで、次の10年に何を残していきたいのか。『変わらないもの』を、それぞれが写真から読み取ることで、自分たちや地域なりの解答を見出していただきたいのです」と思いを語る。

 文化財に限らず、次の10年に地域に何が残り、また消え去ってしまうのかというのは、そこに住む人たちの、たとえばこうした節目での気付きによっても、決まってくるのではないかと思った。

 マンパワーの結集、効率化といった対症療法的な守りの合併から、さらに一歩進み、市全体として今後、何を守っていきたいと考えるのか。地域の話だからと細分化させるのではなく、市全体の共通認識としてとらえ、知恵を出し合える日に、この節目を機に近付いていけばいい。(今川友美)


































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